HOME > ソフテックだより > 第364号(2020年10月21日発行) 現場の声編「コロナ下の新入社員 〜入社から現在までを振り返って〜」

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ソフテックだより 第364号(2020年10月21日発行)
現場の声編

「コロナ下の新入社員 〜入社から現在までを振り返って〜」

1. はじめに

私は2020年4月にソフテックに入社し、本社で勤務している新入社員です。青森県出身で、大学では電子情報工学を専攻していました。
入社後の約半年の間、新型コロナウイルスの流行により、ソフテックでも在宅勤務などの対策を取って業務をしています。今回は、どのような研修や働き方をしているのか、在宅での仕事を通じて何を感じたのかを、コロナ下の新入社員としての目線で綴りたいと思います。

2. 在宅勤務での働き方と生活

4月上旬から現在まで、ソフテックでは在宅勤務を取り入れて業務を行っています。新入社員の私も他の先輩社員と同様に、在宅勤務をしています。ここでは、新入社員としてどのように在宅勤務をしているのか、どのような生活をしているのかについてお話します。

2.1 在宅勤務の様子

在宅勤務を開始するにあたり、私は会社のノートPCを1台借りて作業を行っています。ノートPCから会社の自分のデスクトップPCにリモートデスクトップでアクセスすることで、会社のPCと同じソフトウェア環境で作業ができます。
私は1人暮らしですので、部屋は1つしかありません。従って、いつも自分が生活で使用している机の上にノートPCを置いて、作業をしています。4月の最初の頃は家具がそろっておらず、ノートPC1台を置くので精一杯の小さな机で作業をしていました。新しい机が届いてからは机の空きスペースに余裕ができ、飲み物や資料も置くことができるようになったので、作業の効率が上がりました。

2.2 在宅勤務時のコミュニケーション

現在(2020年9月)は、週2回程度は出社し、それ以外は在宅勤務をする形を取っています。出社時の社内の様子を写した写真は以下の通りです。

在宅勤務導入時の本社の様子
図1.  在宅勤務導入時の本社の様子

週2回の出社のタイミングはSAMSグループ(※1)毎に決まっており、同じグループの先輩と出社のタイミングを合わせるようにしています。ですので、出社した際に先輩社員になるべく質問や相談をするようにして、在宅勤務での作業効率をなるべく落とさないよう心掛けています。
しかし、それでも作業を進めているうちに疑問点が出ることはたくさんあります。そのときは、MicrosoftのTeamsというコミュニケーションソフトを用いて連絡を取っています。Teamsにはチャット機能がありますので、気軽に連絡を取ることが可能です。通話機能もありますので、複雑な説明や話し合いが必要なときは通話をすることもあります。
また、ソフテックでは従来からNotesを使用して情報共有やコミュニケーションを行っています。新入社員は毎日1回、自分の作業状況を日報にしてNotesで共有します。日報の内容は全社員が閲覧可能ですので、自分の状況を伝えるだけではなく、疑問点や問題点について他の社員からアドバイスをもらうことができます。このようにして、新入社員である私は在宅での作業を進めています。

2.3 コロナ禍での生活

4月上旬に在宅勤務が始まり、出勤するとき以外は家から出ない生活がしばらく続きました。私は元々インドア派で、ゲームや手芸などの家でできる趣味が多かったため、暇だと感じることは少なかったです。しかし、人に会えない寂しさはやはりありました。急激な環境の変化もあり、春頃はかなりストレスを溜めて、体調を崩したことも事実です。どうしても具合が悪いときはお休みをいただきながら、無理のない範囲で勤務していました。
最近は、回数は少ないですが外出するようにもなり、この生活にも少しずつ慣れてきたように感じます。

3. 入社後研修について

3.1 コロナ禍による入社後研修への影響

例年であればソフテックに入社後、7日間の新入社員基礎研修があり、その後入社後研修が始まるという流れになります。しかし今年度は、基礎研修のうち3日間のフレッシュマンセミナー(複数企業の新入社員が参加する宿泊型の研修)が新型コロナウイルスの影響により中止となったため、4日間の新入社員基礎研修のみとなりました。このとき、既に在宅勤務を見据えてノートPCのセットアップなども行っていました。そして、入社してから5日目、入社後研修の始まりとともに初めての在宅勤務を行いました。その後は週を追うごとに出勤の頻度を減らし、最大で週4日在宅勤務を行っていた時もありました。
最初の頃はSlackというコミュニケーションツールを用いて、入社後研修担当の先輩社員と連絡を取り合いながら、手探りの状態で在宅勤務を行っていました。在宅勤務の感想を日報で報告するなどして、よりよい環境やコミュニケーションの方法を構築していきました。その結果が、2.2で示したコミュニケーション方法の確立につながっています。

3.2 入社後研修で取り組んだこと

私は入社後研修としてまず初めに、Excel VBAに取り組みました。私は大学時代にExcel VBAに触れたことがありませんでしたので、1から勉強しながらのスタートとなりました。先輩社員が用意してくださったプログラムを見ながら、少し仕様の違うものを作ってみる、ということをしました。
大まかに説明すると、

  • フォームづくり(Excel画面のデザイン)
  • データベースからデータを取り込む
  • 読み込んだデータを分類し、Excelシートに書き込む

といったことを実践しました。
その後、C++やC#も学び、現在はC#によるWindowsフォームアプリケーションの開発に取り組んでいます。

4. 在宅勤務下の研修で感じたこと

4.1 自分を律することの難しさ

在宅勤務では、オフィスではなく自宅で作業することになりますので、誘惑が多く、監視の目がないため、だらけてしまいがちです。特に私は、「人前に出ること」や「しっかりとした服(スーツ)を着ること」が集中するためのきっかけ(スイッチ)になる傾向があるので、それらがないと、集中力が切れやすくなってしまうことを感じました。在宅勤務では、自分の性質や特徴と向き合って作業していく必要があり、私の場合は、適度に休憩を取りながら作業することで集中力を保つことができました。

4.2 報連相の重要さ

報連相の中で最も難しさを感じたのは、相談の部分です。小さな疑問点をすぐに聞けないことに対する不安や、聞き方の難しさを感じました。
出勤した際に、起こりそうな問題を予測してなるべく疑問を解消しておくことは、まず大切です。しかし、2.2でも述べましたが、いざ1人で作業をしてみると、想定していない問題や疑問はどうしても発生してしまいます。私の場合、初めて触れる言語の勉強から取り組んでいたため、用意されている関数や機能の仕組みを誤って理解していたり、小さなミスや書き間違いに気づけず、ずっと悩んだりすることもありました。その際に、自分の状況を正確に伝えることと、何が知りたいのか、何に悩んでいるのかをわかりやすく質問することが重要だと感じました。しかし、疑問点を自分の中で噛み砕き、人にわかりやすいように文章にすることは難しいです。これは、在宅勤務を通して身に着けるべき力だと感じます。
相談以外の報告・連絡の面に話を移すと、これらは、Notesでの日報の書き方に関わってきます。在宅勤務では、自分の作業の様子が先輩や上司から見えなくなります。従って、自分の状況を伝える手段である日報で、作業の様子が実際に目で見ていなくてもわかるよう、より正確に、より丁寧に、報告・連絡をすることが重要だと感じました。

5. 最後に

ここまで自分自身の入社から現在までの状況を中心に振り返りましたが、コロナ禍により、社会全体としても異例の状況に直面しています。その中で新たに社会人となった新入社員は、周りも手探りの中、自分を成長させなければなりません。「1年前に入社していれば、こんな苦労はしなかったのに・・・」と考えることもできます。しかし、見方を変えて、「社会の一員として働くだけでは成長できなかったかもしれない能力を、在宅勤務を通して身に着けることができる」と考えると、その事実は今後の私にとって大きな糧の1つになると考えています。
この状況がどれほど続くのか誰にも想像できませんが、「大変な状況の中、頑張ってよかった」と思えるよう、これからも精進して参ります。拙い文章ではありましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

(F.Y.)

[注釈]
※1
SAMSグループについては、ソフテックだより第188号「アメーバシステムによる業務改善」をご参照ください。

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