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ソフテックだより 第372号(2021年2月17日発行)
現場の声編

「在宅勤務でのOJT教育担当として心がけていること」

1. はじめに

私は4月で入社6年目となる社員です。他の現場の声でも取り上げられていますが、ソフテックでは緊急事態宣言に合わせて在宅勤務を実施してきました。執筆時点の1月末現在も再び在宅勤務が始まっています。そうした中でも昨年は新入社員1名と中途入社社員3名がソフテックへ入社してくれました。
そのうちの2名が私と同じグループへと配属となり、私がOJT研修を担当しています。それぞれ昨年4月と12月の入社でちょうど在宅勤務期間中でしたので、その頃のことを振り返りつつ、在宅勤務でのOJT教育担当として心がけていることなどお伝えしたいと思います。

2. ソフテックのOJT研修

ソフテックでは入社後に社内規則などの基礎的な内容の研修を受けてからOJT研修となります。新卒採用者はもちろんキャリア採用ではない中途入社(いわゆる「第二新卒」)の社員も、OJT研修で実際の業務に携わりながらソフトウェア開発について学んでもらいます。実際の業務といっても、いきなりお客さんから依頼されているソフトを作るわけではありません。大体は社内で使う補助的なツールの開発などになります。数ヵ月〜約半年ほどOJT研修を通してスキルを身に付けてもらった後、本格的に開発へ携わってもらう流れとなっています。

入社後研修までの流れ(弊社採用ページより抜粋)
図1.  入社後研修までの流れ(弊社採用ページより抜粋)

3. 在宅勤務が始まって

昨年4月に新入社員一名がグループへ参加して、ちょうどこれからOJTが始まるというタイミングで在宅勤務が開始となりました。それ以前から緊急事態宣言が出るという前情報はありましたので個人で在宅勤務を開始する分にはそこまで問題なかったのですが、OJT研修の進め方をどうするか悩んだのを覚えています。在宅勤務が始まってからは以下の点に注意しながらOJT研修を進めました。

・質問などしやすいようチャットツールを利用する

ソフテックではLotus Notes(現在はHCL Notes。以下、Notesと表記)で情報共有を行っていましたが、それに加えて昨年からMicrosoft Teams(以下、Teamsと表記)も導入しています。現在、Teamsは担当者同士でのやり取りに使用し、日報報告(1日の作業報告)をNotesで発信する形となっています。
4月の在宅勤務時も事前にチャットツールを用意して在宅勤務中の連絡手段を整えていました。おかげで在宅勤務開始後もチャットで指示や質問などに答えることができ、意思の疎通については特に困ることがありませんでした。むしろ口頭ではなくテキスト形式でやり取りすることによるメリットもあったように思います。例えば、こちらからの指示がメモを取らなくても残るので後からの確認が容易です。指示を出す側としても、指示の内容に漏れがないかなど見返すことができて便利です。
また、新入社員の意見として、研修担当者が忙しそうで質問しづらいという声をよく聞きます。在宅勤務ですと良くも悪くも声をかける際に相手の様子が見えないので、Teamsでのやり取りの方が質問しやすい、という人もいるかもしれません。実際に、質問を受ける側としても、自分のペースでチャットを確認し、回答できるので作業の妨げになりにくいです。

Teamsでのやりとり
図2.  Teamsでのやりとり

・出勤日に在宅勤務中の準備をする

ソフテックでは在宅勤務期間中も週2日ほどの出勤日が設けられています。この出勤日になるべく作業内容を確認して疑問点などを解消するようにしました。もちろん在宅勤務中でも質問に答えることは可能ですが、様子を見てこちらから声をかけるというのはやはり出勤中の方がやりやすいです。在宅勤務中にチャットで声をかけても全く問題ないのですが、進捗を急かしている様で何となく気が引けていました。今後の課題です。
また、出勤と在宅を繰り返すうち、次の出勤日にやっておくこと、在宅勤務前に確認しておくことを自然に考えるようになりました。例えば「明日から在宅勤務だから作業内容を再確認しておこう」「明日は出勤日だから口頭でより詳しい説明をしよう」といった具合です。新入社員にとって(私にとっても)先行検討の練習になっているのではないかと感じます。

4. 今後の改善点

在宅勤務でのOJT研修を通して、今後の改善点として感じたことをいくつかあげたいと思います。

・質問しやすい雰囲気を作る

今回執筆するにあたり実際に在宅勤務でOJT研修を受けた社員から困ったことなどをヒアリングしました。その中に、小さなことは質問しづらい、という意見がありました。確かに自分も新入社員の頃は、質問すべきか、もっと自分で調べるべきかを悩んでいたような気がします。さらに文章だと口頭よりも質問するハードルが高くなるようです。ちなみに質問に答える側としては、文章だとこちらの都合の良いタイミングで返信を書くことができますので、こちらの状況は気にせずに何でも質問してほしいと思っていました。文章でのやり取りでも質問しやすい雰囲気づくりに取り組んでいきます。

・周囲からもサポートしやすい雰囲気を作る

Teamsの利点として複数人が同時に状況を確認できる、ということもあると思います。新入社員からの質問に対して基本的には研修担当が回答していますが、研修担当以外の先輩社員からもアドバイスをもっともらえるような環境になれば、よりよい研修になるのではないかと思っています。ただし、それぞれ作業があるのでOJT研修まで気をかけるのは難しいかもしれません。

・もっとTeams通話を活用する

Teamsには通話機能があり画面共有なども利用可能です。この機能を適切に使えばもっと効率よくわかりやすい説明ができるのではないかと考えています。テキストだと指示が残ってよいと上で書きましたが、些細な内容や詳しく解説したい時は口頭で説明したい場合もあります。また、急いでいる場合にはTeams通話などを利用して口頭で連絡する方が適しています。テキストと通話それぞれに長所・短所がありますので、適切に使い分けていきたいと思います。

・作業状況に気をかける

上にも書きましたがこちらから作業状況を確認するタイミングをもっと増やした方が良いと考えています。特に作業が軌道に乗るまでの最初の頃は、作業内容を理解できているかも含めて小まめなチェックをしないと後戻りが多くなりがちです。しかし、だからといって毎日○時に連絡という形にするのも、その時しか相談しづらくなりそうなため、一概にルール化するのは難しい所です。結局は研修内容を鑑みてこちらから適宜声をかけるのがベストだと考えています。

5. おわりに

現在、昨年12月に入社した社員のOJT研修を行っています。今回のソフテックだより執筆を通して昨年4月のOJT研修時の反省点を思い出すことができました。私の体験がこれからコロナ禍の中でOJT研修担当となる方の参考になれば幸いです。
拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

(Y.H.)


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