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ソフテックだより 第132号(2011年2月16日発行)
現場の声編

「5Sへの取り組みを通して気がついたこと」

1. はじめに

以前の“ソフテックだより”でも取り上げられていますが、ソフテックでは5S推進室を設置し、5Sを推進しています。
私自身は5S推進室の一員ですが、今回は5S推進室の目線ではなく、実際に取り組みを行う社員の目線で、5Sの取り組みをおこなって感じたこと、変わってきたことについてまとめていきます。

5Sに関してはインターネットの検索で多数の情報が見られますし、“ソフテックだより”(第24号第52号第80号第104号)でも取り上げられていますので、基本的な説明は割愛させていただきます。

2. 日常的な5Sへの取り組み

日常的な5Sの取り組みは以下のものを行っています。

(1). 5S点検

文字通り、社内の各所の5S状況を点検するものです。
5S推進室で検討が行われたチェックシートを使い、判定基準に従って見回りを行います。
この点検は社員の持ち回りで行っており、全社員に担当が回るようになっています。

点検して問題の有無を確認することはもちろんですが、問題点の指摘、その場での改善依頼を行うことで、どこが問題なのか、どうすればよいのか、コミュニケーションをとりながら改善をおこなってもらっています。

(2). 社内清掃

ソフテックでは基本的に社内の清掃を社員が行っています。
「時間がかかり面倒」と思うところがあるかもしれませんが、自分達が使ったものなのですから、自分達が清掃するというのは当然といえば当然です。
社内清掃についても5S点検と同様、全社員で分担して行っています。

清掃が行き届いていない場所は、5S点検で改善の対象になるため、手を抜くとすぐに指摘をされるようになっています。

(3). あいさつ運動

ソフテックでは、「あいさつ」に力を入れていることもあり、本社、八戸ともに「あいさつ」のレベルアップを目指して活動を行っています。
本社側では、毎週水曜の朝に入口に立って出勤してくるひとにあいさつをおこなっています。
八戸側では、毎日、朝礼形式であいさつの練習を行っています。

あいさつ運動は、ただ行われるだけでなく、あいさつを受ける側がチェック役になり、5S点検と同様に評価が行われます。
この評価は社員間で情報共有が行われており、良い挨拶をした人、改善したほうがよい人がわかるようにしています。

3. 実際に取り組んで感じていること

5S推進室が主導で各活動が行われていますが、実際にそれぞれに取り組んでみて以下のようなことを感じました。

(1). PDCAサイクルを回すことで効果を発揮する

5Sとともに語られるPDCAサイクル(Plan(計画)、Do(実行)、Check(チェック)、Action(改善))ですが、最後の改善から次の計画へつながらないと何も変わりません。
この点についてソフテックでは、社員から報告される5S点検やあいさつ運動の結果をもとに、毎月5S推進室がミーティングを行い、改善案の検討、次への取り組みの計画が行われていますので、少しずつではありますが、良い方向へ変わってきていると思います。

(2). 真剣にやることで本当の効果がある

5S点検、社内清掃、あいさつ運動のいずれにも言えることですが、真剣に取り組まないと効果がありません。
たとえば5S点検では、指摘個所の見落としや、見て見ぬふりをしていると点検の意味がありません。
社内清掃でも、「隅々まできれいにするぞ!」と「見えるところだけでいいか」という取り組みでは、表面上は取り繕えても、裏側を見れば違いはよくわかると思います。
ABCの法則(当たり前のことを、バカになって、ちゃんとやる)になってしまうかもしれませんが、真剣さがないと身に付きません。

(3). 心づかいがあると効果が上がる

私が実際に日常的に取り組みを行っていて、「何のために5S点検を行っているのか? 何のために自分達で社内清掃を行っているのか? 何のためにあいさつの練習をしているのか?」ということを考えたことがあります。
正しい答えというのは考え方によって変わってきますが、私は「自分のためであり、お客様のためである」というところに辿り着きました。

5S点検するときは、

点検の見落としはないか?
お客様からお借りしている機材は適切に扱われているか?
お客様から見て、社内のイメージが悪くないか?

清掃するときは、

きちんと清掃できているか?
不快な部分はないか?

あいさつ運動のときは、

練習のときでもお客様へのあいさつを意識できているか?
自分の担当のお客様でなくても、ソフテックのお客様であることに変わりはないのですから、「ようこそいらっしゃいました」という気持ちを表せているか?

などを考えながら取り組みを行っています。 お客様のことを思うという「心づかい」があると効果が出ているように感じます。

4. 5Sの取り組みを続けて変わってきたこと

上記のような5Sの取り組みを行っていますが、いろいろとソフトウェア開発においても変わってきていると感じる部分があります。

たとえば、
お客様から提示される要求仕様書にソフト作成の上で書かれていないところが見つかった場合、項目をまとめて確認依頼を出します。 仕様書に書かれていないところでも実際に起こりうる動作についての検討を進めるようになっています。

また、設計書に書かれてあるべきことが書かれていないことに気がついたとき、設計書の改訂、関係者への連絡を行い、同じ間違いや勘違いが起こらないように改善できる部分を改善していっています。

試験項目書に関しても、環境、手順、確認項目の不備がある場合、そのまま使用せずに随時改善を考えていき、確認ミス、確認漏れなどが起こらないように注意するようになっています。

お客様から借用した機材を使用したデバック環境についても、乱雑な状況よりは整理・整頓が行き届いていたほうが効率はよくなり、事故も少なくなるため、デバッグ環境の改善も積極的に行っています。

改善前
図1. 改善前

改善後
図2. 改善後

幾多の失敗を経験した結果かもしれませんが、同じことを繰り返さないためにはどうするべきか?ということを考え、改善、行動を行うようになりました。

5. 終わりに

5Sを行うことで得られることは、すぐに目に見えるものではないと思います。 日々継続していき、少しずつでも改善を積み重ねていくことで、「気が付いたら前とは変っていた」というものではないかと思います。
私自身は、5S推進室の一員ですので、率先垂範していくのはもちろんですが、1人だけが突出するのではなく、社員全員のレベルアップができるように5Sの活動を行っていきたいと思います。

(Y.S.)


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