HOME > ソフテックだより > 第288号(2017年8月16日発行) 現場の声編「情報セキュリティ推進室の活動〜八戸事業所のサーバー更新〜」

「ソフテックだより」では、ソフトウェア開発に関する情報や開発現場における社員の取り組みなどを定期的にお知らせしています。
さまざまなテーマを取り上げていますので、他のソフテックだよりも、ぜひご覧下さい。

ソフテックだより(発行日順)のページへ
ソフテックだより 技術レポート(技術分野別)のページへ
ソフテックだより 現場の声(シーン別)のページへ


ソフテックだより 第288号(2017年8月16日発行)
現場の声編

「情報セキュリティ推進室の活動〜八戸事業所のサーバー更新〜」

1. はじめに

私は八戸事業所の社員で情報セキュリティ推進室に属しています。
2017年4月に情報セキュリティ推進室が中心となって本社と八戸事業所のサーバー更新を実施しました。
今回のソフテックだよりは情報セキュリティ推進室の活動として八戸事業所のサーバー更新についてお伝えします。

2. サーバー更新の背景

サーバーの更新を検討し始めたのは2016年1月です。
背景にはトラブルの頻発、ハードウェアの老朽化、ハードディスク容量不足、などがありました。
ソフテックではサーバートラブルが発生したときの記録を取っています。その件数の推移を見たところ、
2013年は3件、2014年は11件、2015年は15件
と年々増えていました。
特に2016年はサーバーにアクセス出来なくなるトラブルが増えていたためサーバー更新は最優先作業となりました。
なお、幸いにもトラブルはサーバー再起動で復帰するものであったため業務への影響がほとんど無かったのが救いでした。

3. 作業は自分たちが行う

サーバー更新は業者に委託して行うことも可能ですが自分たちが行うことにしました。
その理由はソフテックがソフトウェア製作会社であり、自分たちが行うことによって知識や気付きのノウハウを蓄積し業務にも活用出来るためです。
また自分たちで使うものを自分たちで作って行きたいという気持ちもあります。
ただしコスト的には業者に委託した方が安く済んだのかもしれません。

4. サーバーラック・ブレードサーバーの採用

まずは構成の検討をはじめました。
これまでは必要に応じてサーバー用のデスクトップパソコンを購入してきましたが、サーバー用のため筐体が大きく場所も取ります。さらに必要な時に入手可能なものを購入してきたため、形と大きさが不揃いでサーバーエリアの見た目が良くありませんでした。

推進室では機材の選定、業者との打合せ、予算の算出、を繰り返しながらシステム構成を決めていきましたが最終的にサーバーラックとブレードサーバーを使うことにしました。

これにより不揃いに置かれたサーバーが1つのラックに収まりシンプルできれいに見えます。

5. サーバーラックを使うための先行検討

ソフテックでは行動の前に色々と検討して準備しておくことを徹底しています。これを先行検討と呼んでいます。

今回サーバーラックを使うことは決まりましたが、「しっかりと使うためにはどのようなことを考慮する必要があるのだろうか?」を検討する必要がありました。
カタログでしか見ていないサーバーラックをイメージしながら本社側の担当者と電話やテレビ会議で先行検討を重ねました。
以下に先行検討の一部を記します。

(ア) 耐震性を確保する
(イ) 更新しない流用する機器も収納できるようにする
(ウ) そのために必要な機材をリストアップし更新までに手配する
(エ) 熱がこもらないようにする
(オ) 勝手に操作されることのないようセキュリティを確保する
(カ) 必要になるケーブルの数と長さを算出して更新までに手配する
(キ) メンテナンスのための空間を確保する
(ク) 設置後不要になる機材のリストアップ・廃棄の手配
(ケ) 床が耐えられる重量に収まるようにする

このなかで「(イ)更新しない流用する機器も収納できるようにする」が大変でした。
八戸事業所では更新しないで流用する機材が多くあり、具体的には、
ルーター、HUB、UPS、そしてサーバー(デスクトップパソコン)
がありました。
これらの流用機器をシンプルできれいに入れるためにExcelで作ったサーバーラックの配置図(図1参照)を使って何度も検討しました。

また全部を自分たちで解決することは出来ないため販売店やメーカーにも相談してノウハウを教えて貰いました。
例えば「(ア)耐震性を確保する」はスタビライザーと呼ぶ耐震用の板があり、それをサーバーラックにボルトで固定するなどで対応出来ることが分かりました。
今の時代はインターネットでかなりの程度調べることが出来ますがソフテックに適合しているかどうかはインターネットの情報だけでは判断をつけられないときが多いです。このようなときは自分たちでも調べたうえで経験のある人や会社に教えて貰うと適切な判断が出来ると思います。

Excelで作ったサーバーラックの配置図(実際の構成とは異なります)
図1. Excelで作ったサーバーラックの配置図(実際の構成とは異なります)

6. サーバー更新の実施

八戸事業所にサーバーラックなどの機材が到着し、ついにサーバー更新を決行する日がやってきました。 その日までに何をしておくべきか先行検討した内容が以下です。

(ア) 八戸事業所で必要な機材の手配と納期を確認しておく
(イ) 丁度良い長さのLANケーブルを調べて手配する
(ウ) 既存設備との大量の結線があるので図に描いて控えておく
(エ) サーバー単体で社内LAN接続し事前に動作確認をしておく
(オ) 切り替えに伴い社員に注意してもらうことをリストアップする
(カ) 切替日を決めて社員にアナウンスする
(キ) 運用中に問題が出たら旧構成に切り替えられるようにしておく

これらをクリアしていくには結構な時間が掛かりましたが、何とか完了し、切り替えは社員が出社しない日曜日に実施しました。

前日までの準備として、サーバーラックを設置場所の近くに移動しておきあとは中身を実装するだけという体制にしておきました。

切替日当日、朝から2名で作業し昼過ぎに終了する予定で実施しました。
まずラックとブレードサーバー・UPSなどの設置を開始。多少の変更が必要でしたが順調に完了しました。
その後LANケーブル・電源などの配線が完了。電源を投入して動作確認を開始しました。 ここからが大変でした。ネットワークが遅い、インターネットに出られない、といったトラブルが発生したのです。

一時は構成を元に戻すことも考えましたが、HUBのLEDが激しく点滅していたため結線をしらみつぶしに調べていった結果、HUBとHUBのループ接続を発見。その接続を修正して無事解決出来ました。
作業が終わったのは夕方になっていましたが何とかやり終えることが出来、明日もみんなで普通に仕事が出来るなぁとホッとしたのを覚えています。

更新後のサーバーラック(左下の出っ張りがスタビライザー)
図2. 更新後のサーバーラック(左下の出っ張りがスタビライザー)

7. おわりに

このようにしてサーバー更新が完了しました。
私を始め社員の皆さんが普通にネットワークを使えるのを見ていると、情報セキュリティ推進室で積み重ねた検討が形になった結果だなと改めて思います。

今回の作業を通じて、社内がきれいに維持されていること、社員が研修を受けられること、お客様からの借用品がどこにどれだけあるか把握できること、なども各推進室が検討を積み重ねて対応してくれているおかげなのだな、ソフテックの推進室は仕事の潤滑油のような役割を持っているのだな、と改めて感じることが出来ました。

本メルマガを通してソフテックの推進室の役割や意味を感じ取ってもらえると幸いです。

(N.K.)


関連ページへのリンク

関連するソフテックだより

ページTOPへ