HOME > ソフテックだより > 第458号(2024年9月18日発行) 現場の声編「ソフテックに入社して 〜八戸事業所での一年〜」

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ソフテックだより 第458号(2024年9月18日発行)
現場の声編

「ソフテックに入社して 〜八戸事業所での一年〜」

1. はじめに

私は2023年8月に第二新卒としてソフテックに入社しました。大学では電気電子工学を専攻し、前職では工場の生産技術職として勤務していました。 プログラミング経験は高校時代の授業以来で、ほぼ素人の状態で入社しました。 現在は、PLCソフト開発とSCADAの構築を行うグループに所属し、主にPLCのラダープログラムの作成を担当しています。
今回はソフテックだよりで紹介されることが少ない八戸事業所の紹介と実務内容、入社一年で得たことを紹介いたします。

2.  八戸事業所の環境

八戸市は青森県の東側、太平洋に面しているため、青森市や弘前市などの津軽地方とは異なり、雪が少なく、夏の気温も比較的低いです。 東北新幹線の駅があるため、東京や仙台といった大都市に乗り換えなしで行くことができます。 出張の際は新幹線を使って移動することがほとんどで、新幹線の恩恵を大きく受けています。

八戸事業所は、八戸市の北西部に位置する八戸ハイテクパークという工業地帯にあります。 社屋の周囲は林のようになっており、非常に自然が豊かな場所です。一方で、玄関前のタイル清掃や季節ごとの環境整備(秋の落ち葉清掃や冬の除雪など)も必要です。 先輩方から掃除や除雪機の使い方などを教わりながら、所員で協力して環境整備を行っています。
八戸事業所の所員数は現在15名と多くありません。そのため、社内の清掃は、事務所、食堂、玄関、トイレなど、各所に担当を割り振り、八戸事業所員の全員で行っています。 毎月担当箇所が変わるため、使った後や汚れているときには、「きれいにしなければ」という意識が自然と芽生えます。

八戸事業所にはPLCソフト開発、SCADAの構築を行うグループと、組み込みソフト開発を行うグループの計2グループがあります。 グループによって制御する対象やプログラム言語などが違うこともあり、一緒に仕事をすることは多くありませんが、わからないことがあった際には他のグループの所員に聞いたり、 お昼休みには一緒に昼食を食べながら話をしたりと、コミュニケーションを取る機会は多いです。

八戸事業所の看板と社屋
図1.  八戸事業所の看板と社屋

3.  実務について

ソフテックに入社してからの一年間、いくつかの案件に関わらせていただきました。 初めは医薬品の製造装置からデータを取得する通信プログラムの作成、次に飲料工場の設備改造工事に伴うバルブ制御プログラムの変更対応、 最近では空調設備との通信プログラム作成と空調設備のタッチパネル画面作成などを行ってきました。
PLCソフト開発とSCADAの構築を行うグループに所属しているため、製造装置や空調設備のデータをPLCを通してSCADAと連携させることが多く、 この1年間は通信プログラムを作成する機会が多くありました。また、装置との通信確認試験や作成した制御プログラムの更新と運転確認の為に何度か出張にも行きました。

3-1. 通信プログラムで苦労した点

通信プログラムの作成で苦労した点は、通信相手の実物が手元になく、取扱説明書や通信マニュアルのみで想定電文を作成しなければならなかったことです。 マニュアルの読み込みが不十分で通信相手から送られてくる想定電文が間違っていたことがありました。 また、想定電文を作成する際の資料のミスにより電文の長さが短くなってしまうこともありました。 「通信相手や実際の電文データが手元にあれば、こんなミスは起こらなかったのに」と思うこともありましたが、 ほとんどの案件では通信相手機器を用意できないことの方が多い為、マニュアルをしっかりと読み込むことの重要性を理解しました。

2-2. 出張先での発見

プログラムを作成し社内テストが終わった後、お客様の工場の装置との通信確認や、工場に設置されているPLCのプログラムの更新、その後の運転確認を行うために出張に行きます。 出張先では「自分が作成したプログラムがちゃんと動くだろうか」と緊張しながら動作確認を行っています。 経験豊富な先輩方はそんなことはないと思いますが、経験が浅い私にとってはドキドキハラハラです。
運転確認が終わり、プログラムが正常に動作していることを確認できると、心に余裕ができ視野が広がります。 前職では工場で働いていたこともあり、工場内の設備に興味が湧いてきます。 「これは何に使う機械なんだろう」と想像したり、自分が作ったプログラムで制御したバルブの実物を見たり、 計装図で示していた設備が実際にどういうものかを確認したりと、工場でしか見られない発見がたくさんあり、とても新鮮な気持ちにさせられます。
現地に出張し、今まで断片的にしか理解していなかったものが点と点がつながって線になり、自分の知識が増えることはとても楽しく、そして嬉しくも思います。

4. 今後の課題

SCADAと製造装置等を連携させるため、PLC-製造装置間の通信プログラムを作成することが今後もあると考えています。 その際、想定電文を間違えるなどのミスを防ぐため、想定電文の資料を作成する際には曖昧な理解がないよう、 今以上にマニュアルを読み込み、確実に理解してから資料を作成していこうと考えています。
また、現地で動作確認を実施する際に不安にならないよう、社内試験時に「確実に動作する」と自信を持てるレベルまでテストの精度を高めていきます。
さらに、出張で現地試験を行う際には、先行検討をしっかりと行い、想定されるトラブルやそれに対する対応、必要な物の準備を徹底するよう心掛けていきます。
出張から帰った際には振り返りを行い、何がうまくいったか、何が悪かったかを考え、次回の出張に向けた改善点を明確にしていこうと考えています。

5. おわりに

この一年間を振り返り、自分の成長できた点やあまり成長できなかった点を考えることができました。 現在は先輩方に助けて頂きながら、案件の仕事に取り組んでいますが、今後は長所を伸ばし、短所を補うことで、 特定の分野だけでも仕事を任せられるような会社の戦力になるため、精進していきます。

(S.O.)


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