1. はじめに
私は入社5年目、本社勤務の社員です。
ソフテックでは5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)の活動に取り組んでいます。私は5S推進室に所属しておりますが、
5S推進室では去年から「挨拶運動」に力を入れております。出退勤時や社員間の挨拶の声が小さい、挨拶に統一感がないなどの課題があり、
社員間で意識レベルを上げて習慣化することで、更なる挨拶改善を目指すことが目的です。
今回は、5S推進室として推奨している挨拶についてと、私個人として意識していることの2点についてお話しします。
2. 5S推進室で推奨する「挨拶」
5S推進室では、毎月挨拶についての改善テーマを決めて社員のみなさんにアナウンスし、
月度の終わりに役員から挨拶評価をいただいて、社員の方々にフィードバックしています。
また、挨拶の正しい動作や流れについての指標として『あいさつガイドライン』を社員向けに提示し、
自身の挨拶とガイドラインの内容を見返し、改善に役立てていただくようアナウンスしています。
以下は、5S推進室が提示している『あいさつガイドライン』を一部抜粋したものです。
あいさつの基本
- お辞儀をする前に相手の目を見る。
- あいさつの言葉はお辞儀をする前に言う。
- お辞儀は背筋を伸ばして腰から上体を傾ける。
- 手をブラブラさせず指先までしっかり伸ばす。
- ゆっくり上体を起こす。
- 上体を起こした後は相手の目を見る。
- 一連の動作には明るい笑顔を添える。
身だしなみについて
- 衣服(ジャケット・シャツ等)の襟が曲がっていないか?
- 衣服(ジャケット・シャツ等)のポケットから収納物が飛び出ていないか?
- アウターは脱衣し畳んで手に持つ
一概に「良い挨拶を意識しましょう」と言っても、良い挨拶の定義はみなさんバラバラでしょう。
ですので、前述したように「ソフテックにおける良い挨拶の指標」を提示することで、社員のみなさんが同じ指針でもって挨拶の改善に取り組んでいただけるようにしています。
また、「そもそもどのくらい声を出して挨拶をすれば、一番遠い席まで聞こえるのかがわからない」という意見があり、
今年の3月からは従業員入り口の近く(社員が出退勤時に挨拶をする場所)にデシベルメーターを設置しています。
自分の声はどの程度の大きさなのか、届いているのかを振り返る指標として活用していただいています。
通常の静かな状態で50dB程度であり、挨拶を奥の席まで届けるには70dBを目標としています。
実際私も出退勤の挨拶のときに気にして見ているのですが、いつも60dB少しであり、70dBは遠いな...と感じています。
声量が数値化されたものは、パンッ!と気持ちの良い挨拶のための1つの目標となります。
図1. デシベルメーター
3. 私が意識している「挨拶」
ここまで、推進室として取り組んでいる「挨拶運動」についてお話してきましたが、私個人として、挨拶の際に特に意識していることがあります。
主に社員の方からの挨拶に返事をする際に気を付けていることなのですが、「挨拶をした社員の顔を見ること」と、「どんな時でも明るい声で返事をすること」です。
この点を意識するようになったのは、入社1年目のときの経験からでした。
慣れない社会人生活、慣れない環境で、入社してすぐはかなり心細い思いをしていました。
同時に、新人ですから仕事で毎日のように先輩方にご迷惑をおかけし、「しんどいな…」と日々感じていた時期でした。
そんなとき、私が退勤の際に「お先に失礼いたします。」と全社員に向かって声をかけたときに、
当時事務を担当されていたパートの方がこちらの方を振り向いて「お疲れさまでした〜!」と笑顔で言ってくださっているのに気が付きました。
「そっか、私、今日一日頑張ったんだ。見てくれる人はいるんだ。」と、自分のことを認めてあげられる気持ちになったことを、今でも鮮明に覚えています。
忙しそうなときでも明るい声で挨拶してくださる方でしたので、「私も見習おう」と強く思いました。
パートの方はその後定年退職されましたが、勝手にその習慣を引き継いでます。誰かが帰りの挨拶をした際は必ずそちらの方を見て、
「お疲れさまでした!」と明るい声で言うように心がけています。意識しないとたまに忘れてしまうのですが、そのようなときは決まって、
別のことに集中しているときか、心に余裕がないときです。「余裕がなくなっているから、一度深呼吸しようか」と、自分自身の心理状態を顧みるきっかけにもなっています。
4. 最後に
挨拶は承知の通りコミュニケーションにとって重要な要素であり、気持ちの良い挨拶は自分にも周りにも幸せを分け与えます。
今回このソフテックだよりを執筆したことで、私自身の挨拶を振り返るきっかけにもなりました。
「挨拶くらい当然できている」と思わず、「声の大きさ、明るさ、姿勢、笑顔ができているか?」を今後も自身に問いかけながら、意識し続けていきます。
(H.Y.)