HOME > ソフテックだより > 第430号(2023年07月19日発行) 現場の声編「ソフテックに入社して 〜入社一年の歩み〜」

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ソフテックだより 第430号(2023年07月19日発行)
現場の声編

「ソフテックに入社して 〜入社一年の歩み〜」

1. はじめに

私は2022年5月に第2新卒枠でソフテックに入社し、現在入社2年目となる社員です。大学では、物理学を専攻しておりプログラミングと無縁ではありませんでしたが、本格的なソフト開発は入社してからでした。本稿では、入社1年を振り返りソフト開発の中で学んだことや直面した課題についてお話します。

2. 研修と実務を通して

私にとって初めてとなるソフト開発は、研修で行ったWindowsで動作する電卓の作成でした。当時は開発言語であるC#の知識もなく、また開発環境のVisual Studioも使用したことが無いといった状態でした。最初の数日は参考書を眺めて少しずつ基礎を学び、操作方法や機能が分かってきたところで、設計書の作成とプログラミングを始めました。本来の流れでは、電卓に必要な機能が何で、どうすれば実現できるかを設計書にまとめ、それに沿って開発を進めていきますが、設計段階の検討不足によりプログラミング段階で考えるということが何度か発生してしまいました。プログラミングに関しては、拙いながらも四則演算と関数計算、メモリ機能の実装まで行うことができました。

本研修を通して学んだことは、第三者が見て分かるコードを書く重要性です。ソフト開発では、開発に複数人が携わることが多くあります。また、数年前に作成したソフトを改修するということも少なくありません。そのため、コードを分かりやすく記述することはチーム開発、保守性の観点からとても大切です。私が作成した電卓は、処理が複雑であり自身でさえも困ることがありました。コードレビューではそのことを指摘され、関数や複雑な処理に適切にコメントすることや変数名を命名規則に沿って付けるなどをアドバイスして頂きました。

2台目のテレビ会議システム Cisco SX20
図1.  研修で製作した電卓アプリ

続く研修では、データベースマネジメントシステム(DBMS)を用いた電卓アプリの作成を行いました。この電卓アプリは、計算式の入力及び計算結果の出力のみを行い、実際の計算処理は接続先のデータベース上で実行するというものです。
開発にはデータベースの構造やデータベース言語(SQL)などの知識が必要で、新たに学ばなければならないことが多く大変でしたが、ウェブでの検索や、先輩社員にサポート頂いたおかげで進めることができました。

2台目のテレビ会議システム Cisco SX20
図2.  データベースを用いた電卓アプリの概要

数か月の研修を行った後、私はOracleやSQLite、AccessといったDBMSを用いたソフトの開発に携わることになりました。既存のソフトに新しい機能を追加するという内容なので、既存部分の処理を理解して上手く活用することが求められます。とはいえ、10数年開発が続いているソフトのためコード量も膨大で理解するのは大変です。そうした時、助けになっているのがコメントです。こうした大規模なソフト開発では特に、今後開発する人のことまで考えたコードの記載を心がけていきたいです。

3. 今後の課題

3.1 報連相

社会人の基本である報連相ですが、初めのころは分からないことがあってもひたすら調べるのみで報告の頻度も多くありませんでした。その結果、検討違いのことをしてやり直しが発生するなど作業を無駄にしていました。状況の報告を逐一行う重要性は、研修と実務を通して身に染みて感じました。
入社2年目となる今でも報連相は課題の1つです。ソフテックには、役職者含む全ての社員の日報報告が閲覧可能という大きな特徴があります。これは、社員の経験や技術を共有、蓄積するという目的があります。したがって、担当する案件に直接関わりが無い社員にも内容が分かるような報告でなければいけません。こうした報告には、文章の書き方はもちろんのこと、まず自分自身が作業内容を十分に把握していることが不可欠です。自身が行っている作業の目的と実現のための手段について明確にして、詳細な報告を目指したいと思います。

3.2 資格取得

ソフテックでは、入社1年以内での(1)C言語プログラミング能力認定試験2級、(2)基本情報技術者試験の受験を推奨しています。私の場合、(2)の資格を持っていないのでこの夏中の取得を目指しています。
また、これら以外の資格についても取得難易度に応じた報奨金の支給など、資格取得をサポートする体制が整っています。最近では、AWS認定資格やAzure関連資格なども対象となり、より充実した内容となりました。私自身もスキルアップに向けて積極的に資格取得に取り組みたいと思います。

3.3 幅広い知識の習得

近年のAI技術に代表されるようにIT業界の進歩は急速です。日々、新しい技術が生まれていますが、かといってこれまでの技術がすぐに置き換わるということはありません。ソフテックでは受託開発を行っているため、案件毎に様々な知識が必要となります。新技術にアンテナを張ることは大切ですが、そればかりにとらわれず従来のものでも腰を据えてしっかりと学びたいと思います。

4. おわりに

この一年間を振り返ると技術的な知識不足だけでなく、業務の進め方でもまだまだ未熟であることを痛感します。与えられた仕事をただ漫然とするのではなく、技術を吸収して付加価値を加えられるように、小さなことを疎かにせずに業務に取り組みたいと思います。

(H.E.)


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