HOME > ソフテックだより > 第280号(2017年4月19日発行) 現場の声編「入社後1年を振り返って 〜実務を通して学んだことと今後の課題〜」

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ソフテックだより 第280号(2017年4月19日発行)
現場の声編

「入社後1年を振り返って 〜実務を通して学んだことと今後の課題〜」

1. はじめに

私は2016年4月入社で、今月から2年目になる社員です。入社してからのこの1年間はソフトウェア開発だけでなく、会社のため・社員のためになる様々な業務に携わることができました。そこで、今回のソフテックだよりでは、入社してからの1年間で携わった業務とそこから学んだこと・課題を綴りたいと思います。

2. ソフトウェア開発

ソフテックでの仕事はソフトウェア開発がメインになりますので、まずはソフトウェア開発に関して学んだことと今後の課題をお話ししたいと思います。

2.1 専門用語

私は大学ではプログラミングを専門的に学んでいたわけではありませんでしたので、まずは開発作業と並行して、「ビルド」や「デバッグ」などのよく使われる専門用語とその意味を学び直すところから始まりました。学生時代は、「先生に言われた通りの順序でプログラムを書いてボタンを押して行ったらアプリができた」というような状態で、例えばビルドボタンを押すと何が起こるのか、といったことは理解していませんでした。また、用語は聞いたことがあるが意味は知らないといったものも数多くあり、意味を知らないと役に立たないということを学びました。現在はある程度用語を覚えてきましたが、それでもまだまだ知らない言葉も多くあります。これからも意味を踏まえてしっかり用語を覚えていきたいと思います。

2.2 プログラミング

学生時代に授業で作成したアプリは「動けば良い」というものでしたので、変数名や処理の分かりやすさについては全く考慮されていませんでした。しかし、実際に仕事としてプログラムを作成してみて、「変数名や処理が分かりにくいと自分が作成したものでさえ後から見返したら理解できない」と感じました。もちろん自分のプログラミングスキルが未熟だからということもありますが、後から見返してみて、「名前が分かりにくい」「この処理はこうするべきだった」と思うことが多々あります。
また、動けば良いという感覚がまだ抜けきっていないのか、異常処理や画面・UI(ユーザインタフェース)に関しては先輩や上司に指摘されるまで考慮不足と気づけないことが多いというのが現状です。ソフテックが作成している制御系のアプリケーションでは、正常に動くことは大前提であって、異常が発生した場合やユーザ側が操作ミスした場合などをどれだけ考慮できているかが大事になっています。頭では分かっているつもりでも、いざプログラムを作成してみるといたるところに異常処理の改善点があり、ユーザ(お客様)側の視点を持つことが今後の課題であると感じています。

2.3 別事業所の社員との作業を通して

私は本社配属ですが、3ヶ月ほど八戸事業所の社員と協力してある案件の作業をしたことがあります。作業内容は、私が事前に本社で既存のアプリに機能を追加したのち、八戸事業所へ出張して試験を行うという内容でした。ここで体験した作業が、上記の2.1と2.2の内容を踏まえたものでしたのでお話しさせていただきます。
出張に行く前に、私は本社にてアプリの機能追加作業を行いました。作業自体は機能を一つ追加するだけなのですが、既存の部分に影響を与える部分もありました。そのため既存部分の現状の動作を理解するところから始めたのですが、変数名にその案件独特の専門用語を使用しているものが多々ありました。このアプリはC++言語で書かれたプログラムだったのですが、私はこの時初めて本格的なC++の開発に携わりました。この時はC++の文法もよく分からない、変数名の意味も分からないということで大混乱してしまいました。この変数名は案件の概要・仕様をある程度分かっている人には理解できるが、例えばC++を理解している人でもぱっと見で理解できるとは限らないというものでした。誰にでも理解できる変数名を付けることは難しいですが、仕様を理解していない人が見ても何となく想像がつくように名づけることが大切であると感じました。
また、八戸事業所へ出張に行くまでは本社−八戸間で何度も電話やメールのやり取りをしました。しかし、こちらが伝えたいことがうまく伝わらなかったり、指示された内容を勘違いしたりと意思疎通がうまくできませんでした。八戸へ出張に行き、PC画面や紙を指さして「ここが〜」と話した際にはすんなり通じたため、自分のコミュニケーション能力がまだまだ低いなと感じました。お客様とのやり取りは必ずしも会議室で顔を合わせるわけではありません。電話やメールでもコミュニケーションがきちんと取れるよう社員とのやり取りを通じて訓練しようと思います。

3. 推進室の活動

ソフテックでは全社員が推進室に配属され、ソフトウェア開発以外にも会社や社員のためになる様々な仕事を担当しています。私は2016年5月末に新しく設立された借用品管理室という推進室に配属されました。
設立したばかりのため、現在は借用品の管理方法や適切な管理ができているのかの確認方法を検討している段階です。2017年中には、「全ての借用品の棚卸し作業を終え、新しい管理ルールのアナウンスを行う」ことを目標としています(詳細は2017年3月15日発行のソフテックだより第278号をご覧ください)。
全てのお客様の借用品を管理することが目的ですが、2016年7月〜10月に先行して、とあるお客様から借用している物品を全て棚卸し・リスト化して提出しようということになりました。先輩がサポートしてくれたものの、私は1年目ながら実質本社側の作業をまとめる役割を担いました。借用品管理室ができる前の借用品管理方法は担当者に一任しているような状況で、借用品を管理するDB(データベース)への書き込み方も人によって違いました。例えば、借用品の一覧表をDBに直接書いている人、エクセルにまとめている人、表ではなく箇条書きの人などです。
借用品をリスト化するにあたって、借用品管理室ではDBに記載された内容が正しいかどうかを確認する借用品チェックを行おうということになりました。借用品チェックを行ううえで、私はまず本社で管理している借用品を全て一か所に集めて管理しようと思いました。そこで、DBにあるバラバラの情報を全てエクセルにまとめる作業から始めました(下図1)。

本社借用品一覧
図1. 本社借用品一覧

さらに、借用品の種類を細かく記載している人に合わせるようにしました(例えば「基板」ではなく「○○基板」「××基板」など)。DBにある情報をまとめた後、実際に借用品チェックを行ってチェック結果をエクセルに追記していきました。中には「開発機材借用品一式」などとまとめて記載されているものもあり、一つ一つ確認していくと思ったよりもチェックに時間がかかってしまいました。何とかチェックを終えた結果、借用品は本社だけで220種・約400個もありました。
サポートしてくれた先輩からは「DBを基に作業していたらもっと時間がかかっていたと思う。先にまとめおく方法は良かった。」と言われ、入社後初めて、自分が主体となって作成したものが役立った喜びを味わうことができました。

4. 生活面

業務外の話になりますが、社会人となって変わったこともあります。学生時代であれば授業がある平日でもある程度自分の時間を持つことが可能でしたが、社会人となると定時帰りでも平日はあまり時間を取れません。しかしその分、休日の過ごし方が濃くなったように思います。家事や趣味などを休日に行うことによってメリハリがつき、ダラダラしていたら1日が終わったというような過ごし方は無くなりました。また、ソフテックは年末年始やゴールデンウィークなどで長期休暇を取ることができるので、まとまった時間を利用して実家への帰省や旅行などで遠出することも出来ました。正直なところ遠出することは社会人になったらなかなか出来ないだろうだろうなと思っていたので長期休暇が取れる環境をありがたく思っています。

5. 終わりに

新入社員としての1年間は、学ぶことばかりであっという間に過ぎてしまった印象です。特に本業であるプログラム作成はまだまだ未熟な部分が多く、改善の余地がたくさんあると感じています。推進室の作業で味わった成功体験を早くプログラム作成でも感じられるよう日々精進していこうと思います。
後輩も入社しましたので、サポートする側に回れるようこの1年間の反省点・経験を忘れずに、これからも努力して参りたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

(T.H.)


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