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ソフテックだより 第168号(2012年8月22日発行)
現場の声編

「ソフテックの新入社員研修 〜失敗から学んだ報連相の重要性〜」

1. はじめに

私は2012年4月にソフテックに入社した、入社4ヶ月の新入社員です。学生時代には地球環境学を専攻しており、主に宇宙物理学についての研究を行っていました。専攻とは違った職種ではありますが、ソフテックの会社説明会において、「規模の大きな仕事ができる」「仕事を通して社会貢献ができる」ということを聞いて、この会社で働いてみたいと思い入社選考を受けました。

幸いソフテックの一員となることができ、8月で4ヶ月が経過します。ここでは現在までに私がソフテックで経験したこと、感じたことについて書いていきたいと思います。就職活動中の学生の方々の、何かのご参考になれば幸いです。

2. 入社前研修について

ソフテックの入社前研修は、8月の内定者説明会の後から開始します。
研修は第1段階と第2段階に分けられ、各自が自宅で課題に取り組みます。また、この研修期間中は月に1度、本社事業所にて進捗報告会を行います。
以下に各段階での研修内容を、私の失敗談も含めてご紹介します。

2-1. 入社前研修第1段階

第1段階の研修課題は、下記の書籍4冊を読解して問題に回答するというものです。

「ソフトウェア開発」(小泉寿男、辻秀一、吉田幸二、中島毅、オーム社)
「コンピュータアーキテクチャ」(馬場敬信、オーム社)
「プログラムはなぜ動くのか」(矢沢久雄、日経BP社)
「C言語」(B.W.Kernighan、D.M.Ritchie、共立出版)

回答はNotesと呼ばれるグループウェアで行います。大学の近況報告や、研修課題への質問などもこのNotesを通して行うため、他の新入社員の状況なども確認することができます。私は青森県の大学に在学していたのですが、Notesのおかげで、研修は問題なく取り組むことができました。

入社前研修は、時期的に卒業研究と並行するため、前倒しで進めていくことが必要でしたが、私の場合、アルバイトなどで忙しかったこともあり、「後で時間がとれたら取り組もう」と、先送りにしていた時期がありました。そのため、研究が忙しくなる時期と研修を進める時期が重なってしまい、結局は期日内に終わらせることができず、研修担当の上司・先輩社員に迷惑をおかけすることになってしまいました。

学生の時は、何か失敗しても困るのは自分で他人に迷惑をかけることはないのですが、社会人は違います。その時のままの甘い考えでは、社会人になっても通用しないと痛感しました。

2-2. 入社前研修第2段階

第1段階を終えると、入社後に配属予定のグループのもとで、それぞれ違った研修を行います。前述の通り、自分の不注意により第1段階の研修が長引いてしまったため、第2段階は2月末からの開始となりました。
私が与えられた課題は、Visual C++を用いた簡単なWindowsアプリケーションの開発でした。

課題となったソフトウェアの概要
図1. 課題となったソフトウェアの概要

図1のとおり、ソフトウェアの動作としては単純なものです。しかしプログラミング経験のほとんどない私は、課題の全体像をイメージすることができず、どこから手を付けてよいかもわからない状況でした。基礎的な勉強から始めて、理解できるようになったところから手を付けていこうと思い、勉強をしながら課題を進めました。しかし、第1段階の研修が長引いてしまったことや、東京への引っ越し作業なども重なり、進捗が思わしくなく、入社前に終わらせられるかどうか厳しい状況になってしまいました。

そんな状況の中、3月中旬の入社前最後の進捗報告会にて、上司の方から、「もし都合がよければ、会社にきて課題を進めてもいいよ」と言っていただきました。私は、第1段階での失敗もあるためなんとか入社前に終わらせようと思っていましたし、また、この時には引っ越しも終わっていたので、お願いをして会社で課題を進めさせていただくことになりました。
会社では先輩社員の近くに席を借りて、わからないことがあれば質問をさせて頂くというかたちで課題を進めていきました。先輩社員は仕事中にもかかわらず、質問のたびに何度も丁寧に教えてくださり、とても嬉しかったことを覚えています。また、単純に答えを教えるだけではなく考え方やヒントなどを与えてくれて、課題を進めるごとに理解が深まっていきました。

お陰様でなんとか入社前に課題を終わらせることができ、心残りなく入社式を迎えることができました。

3. 入社後の研修について

3-1. 基礎研修 〜フレッシュマンセミナーの受講〜

ソフテックでは入社後7日間ほどの基礎研修期間が設けられています。この期間に学ぶことというのは、技術的な学習ではありません。主に、経営理念や社内規則、Notesの使用方法、フレッシュマンセミナーを通して考える社会人としての在り方などを学びます。

フレッシュマンセミナーとは、公益財団法人モラロジー研究所が開催する新入社員のための講座で、ソフテックの新入社員は、千葉の柏生涯学習センターにて受講します。フレッシュマンセミナーは2泊3日のスケジュールで行われ、この間に、報連相の大切さ、名刺の渡し方、電話対応などのマナー講習といった、社会人の基礎となる部分について学習をします。
ここでは座学だけでなく、あるテーマについて他の会社の新入社員の方とディスカッションをしたり、マナー講義では実際に体を動かして実演をしてみたりと、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、他社の新入社員の方々も一緒に受講しているため、これからの社会人生活に対しての刺激にもなりました。

例えば、自己紹介をする際にも「ソフテックの○○です」といったように、会社名をまず名乗ります。ここで自分の言葉遣いや態度が悪かったりすると、「ソフテックはこういう会社なんだ」と思われてしまうかもしれません。
当たり前のことですが、新入社員といっても、社員は社員であり、会社を出ればその会社の看板を背負っています。このようなことに気を配ることで、学生の頃とは違った責任感が芽生えてきて、「自分は社会人になったんだな」と自覚することができました。

3-2. 「報連相」の重要性

入社後の研修は、配属するグループによってそれぞれ違う課題に取り組みます。私の場合は、上記の基礎研修後、すぐに、OJTとして実案件を扱った研修を行いました。

現在まで仕事をしてきて一番に感じていることは、「報連相(報告・連絡・相談)」の重要さです。

就職活動をしていた時、ほとんどの会社が会社説明会で、報連相の大切さについて述べていました。私もその時にはわかったつもりでいたのですが、実際に仕事をしてみると、これを実践することの難しさに驚きました。
新入社員はNotesでの一日一通の日報報告が義務づけられています。仕事の報告はただ書けばいいといったものではなく、要点を掴んで報告すること、相手に伝わりやすい報告をすること、報告をするタイミングなど、気を付けなければならないことがたくさんあります。私がよく失敗したのは、この「報告のタイミング」についてでした。

報告には、自分に都合の悪いことはできる限り書きたくないものです。私は、「何か結果を出してから報告しよう」とか、「うまくいってないところを修正してから報告しよう」という思いから、報告を後回しにしてしまうことがありました。実際に、時間をかけて作成したプログラムが思い通りに動かなかったとき、気持ちが焦ってしまい、想定とは違ったアプローチで修正をしてしまったことがありました。結局うまくいかずに、先輩社員に相談しに行ったところ、次のような指摘をされました。
「最初にうまくいかなかったタイミングでまず相談に来てほしかった。そうすれば正しい修正の方針を一緒に決めることができたし、修正した部分を再度修正するというような後戻りの作業も少なくできた。」
また、所属グループの上司から、「多くの場合、報告は早ければ早いほどいい。報告は一日一通と決まっているわけでなく、何回でも報告してよい。」ということも教えて頂きました。
私が報告を出さないことにより、上司や先輩社員は私の状況が把握できず、的確な指示を出すことができなくなります。そうすれば上記のような対応のずれが生じ、効率の良い仕事ができなくなってしまいます。
「何か良い結果を出さなければいけない」とか、「何も進んでないからまだ報告できない」など考える必要はなく、まずはどんな内容でも迅速な報告をすることが大切だと、今は強く感じています。

まだまだ先輩社員と比べると、良い報告はできていませんが、報告に対する意識は入社前よりも確実に上がっています。良い報告を心がけて、仕事を効率よく進められるよう、これからも努力していきたいです。

4. おわりに

入社してから4ヶ月が経過し、上司や先輩社員のご指導のおかげで、技術力だけでなく、社会人としての在り方・姿勢なども、少しずつですが着実に身についてきていると感じています。これからもソフテックで様々な経験を積み、社会に貢献できるような人間になっていきたいと思います。

拙い文章ですが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(D.S.)


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