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ソフテックだより 第238号(2015年7月15日発行)

現場の声編

「ソフテックの歩みと主力メンバー」

1. はじめに

私は操業開始当初から在籍する社員です。ソフテックの27年間を振り返ってみたいと思います。具体的には操業開始時の状況や、ソフテックに大きな影響を与えたFA・PA用監視制御ソフトFAVIEW(SCADA)の開発について振り返ります。


図1.FAVIEWのロゴ

操業開始当初においてFA・PA監視制御関連分野の全売り上げに対する比率は大きくはありませんでした。しかし、近年では3割を超えます。FAVIEWの開発及び関連する受注はこの分野の成長に大きな影響を与えました。
また、現状のソフテックを支える主力メンバーたちの成長にも直接、あるいは間接に影響しています。
そうしたことについて記述してみたいと思います。
2. 操業開始時

昭和62年10月1日ソフテックは操業開始しました。株式会社田原電機製作所電子事業部ソフトウエア開発部門を中心としたエンジニア9名での操業開始でした。当時私は35歳、まだ現役のエンジニアでした。操業開始当日の私の作業記録を見ると株式会社田原電機製作所の社員として開発してきた大型ソフトウエアのシステムテストに取り組んでいました。CPUは8085、大きなプログラムを稼働させるためにメモリはバンク切り替えを行う構造になっていました。今に比べれば開発装置の能力は低く1回のコンパイル・リンク・ロケート・EEPROM作成に2~3時間掛かった記憶が有ります。翌年正月初旬には米国で完成版のデモンストレーションを行う予定となっていたので懸命に取り組んでいました。その甲斐あって翌年正月2日から9日間出張し無事にデモンストレーションを行うことができました。

3. 人材の獲得

当時の記録を見るとこうした忙しいさなかでもシステムテストの合間を縫って入社希望者と面接を行っていました。操業開始の翌年には八戸事業所を開設しているのですが、それに向けての人材獲得もプロジェクト推進と並行して進めていたのです。
八戸事業所開設の目的の一つに人材獲得が有ったので、その後も積極的に八戸周辺からの採用を推し進めました。6年後の平成5年には社員数40人を超えました。

4. 人材の育成

平成5年から7年に入社した新入社員の中に今のソフテックを支える主力メンバーのうちの半数強が含まれています。
このころは全社員の6割を超える社員が入社3年以内の未熟練者という状況が続いていました。手空きを生じないようにするだけでも大変でした。
新入社員は基本的にOJTを行って育成しましたが、この時期に重なる平成5年から平成7年にDOS版FAVIEWの開発を行いました。

FAVIEWのシステム構成図
図2.FAVIEWのシステム構成図

3年という開発期間を要し、社員の過半数がかかわるという規模の大きなものでした。 この開発が有ったことで救われた面が有ります。こうした大きな開発が無い場合は小さな仕事を多数集めてそれをOJTに使う必要が出てきますが、それでは熟練者が多くのお客様に対応する必要を生じ管理が行き届きません。開発の失敗が多発し、お客様にご迷惑をお掛けすることもあったであろうと想像します。
FAVIEWの開発は規模の大きなものだったので重要度の低い簡単な部分を未熟練者のOJTによって開発し、比較的に重要度が高い、あるいは難しいものは先輩社員が開発を担当するように振り分けることが可能でした。
未熟練者の作成した仕様書はレビューして間違いの無いようにしましたが、朱書きで真っ赤になり、書き直したほうが早いという仕様書もありました。
開発したコードも手分けしてレビューし、どうしても不適合が解消しないものは引き取ってデバッグも行いました。
また、プログラム構造の良くないものは作り直しをさせましたが、作り直す時間が調整できない等やむを得ない場合は破棄して作り直しも行いました。作り直されてしまった担当者はショックであったと思いますが、やむを得ません。
規模が大きかったことから開発は本社事業所と八戸事業所の両事業所にまたがりました。
当時はNotes導入以前でしたので開発に関する情報共有は電話やFAXあるいは郵送した書類が中心でした。そのために本社事業所と八戸事業所の間でコミュニケーションギャップを生じることが多々起こり、開発効率は悪く、心労もありました。
そうした苦労を経て、DOS版FAVIEWは完成に近づき、ひととおり動くようになりました。しかし、そこからがまた長かった、細かな不適合や発生頻度の低い不適合を無くして完成と言えるまでは、長い月日を要しました。
前述のコミュニケーションギャップを反映した不適合が印象的でした。異なる担当者が開発した複数のモジュールについて、きちんとモジュールテストを実施し、それに合格した正常なモジュール同士を結合して動作確認を行う、そうすると動くはずのものが動かない。原因を調べていくとインターフェースの仕様が食い違っているということが有りました。
苦しい開発でしたが、私がコーディングを手掛けた最後の開発となりました。
そうした苦労の中で今のソフテックを支えている人材が徐々に育っていきました。
そして、DOS版FAVIEW完成2年後の平成9年にはWindows版FAVIEWの開発をスタートしました。その時に主力となって開発に取り組んでいたのはDOS版FAVIEW開発開始した平成5年に入社した社員でした。4年後の平成9年にはWindowsアプリケーション開発では最も頼りになる社員に成長していました。現状のソフテックを支える主力メンバーの1人です。それまでその社員に部下はいませんでしたが、Windows版FAVIEWの開発への取り組み状況を評価してその年の暮れの組織変更では2人の部下を持たせています。
5. 技術の蓄積

DOS版FAVIEWの開発は足掛け3年掛かりましたが、Windows版FAVIEWの開発はほぼ1年で完了しました。その差はどこから出てきたのでしょうか?
私は開発に携わるスタッフの修得している技術の差であると考えています。
DOS版FAVIEWの開発においては未熟練者の参入が多かったのでソフトウエア開発手法そのものを仕込む手間が有りました、またそれまでに会社としての計装関連への取り組みはほとんどなかったので計装関連の知識は熟練者たちを含む全員に不足していました。そうした計装関連の知識はDOS版FAVIEWの開発を通じて時間をかけて吸収していきました。

FAVIEWのグループ表示画面
図3.FAVIEWのグループ表示画面

ただし、我流で習得したわけではありません。FAVIEWはキリンエンジニアリング株式会社殿との共同開発という形でご指導いただいて正しい知識を身に着けることができました。
Windows版FAVIEWの開発においてはそうした知識は習得済みでしたので大幅に開発期間を短縮することができました。
しかし、全く問題が無かったわけではありません。当時は管理者層も含めて開発スタッフにWINDOWSアプリケーション開発に精通した人間が少ないという問題が有りました。開発そのものも、その開発のプロジェクト管理も不安のある状況でした。
現状ではWindows版FAVIEWの開発を含むいくつものWindowsアプリケーション開発を経験することで前記したような問題もなくなっており、Windowsアプリケーション開発の開発効率はさらに向上しています。
6. FAVIEWを使ったシステム構築

平成7年にDOS版FAVIEWは完成し、FAVIEWを利用した仕事の受注が始まりました。FAVIEWに対して工場やプラントに合わせた設定を施して、工場やプラントを監視制御できるようにする作業をシステム構築と呼んでいますが、そうした仕事が受注できるようになりました。新しい分野が開拓されたと言えます。

FAVIEWシステム構築 イメージ図
図4.FAVIEWシステム構築 イメージ図

当初、システム構築という仕事に懸念をいだいていました。システム構築はソフトウエア開発とは言えず、そうした仕事の量が増えると本来の産業用ソフトウエア開発の能力が次第に低下するのではないか? という懸念です。また、システム構築作業にはPLCのソフト作成が付随することが多いのですが、PLCのソフト作成は単価が安いうえに古い技術なので新しい技術に取って代わられる心配も有りました。
しかし、現状を見るとそうした心配は杞憂であったと思います。
PLCを置き換えるような新技術は登場せず、現状でも依然としてPLCは多用されています。それに対して対応できるPLCエンジニアの数は少なく、ソフテックが仕事不足で困る状況は起こりませんでした。
また、PLC関連作業を含むシステム構築作業はそれぞれの業界で多くのノウハウが有り、より良い監視制御の方法を提案できるエンジニアが求められている世界でした。
受注するPLC関連作業を含むシステム構築作業をひとつずつこなしていく社員の中から顧客の求める提案を提供できる社員が育っていきました。こうして現状のソフテックを支える主力メンバーはこの方面でも育ってきました。
7. おわりに

現状のソフテックを支える主力メンバーは実務レベルで7人います。社内ではSAMSグループリーダーと呼んでいます。
彼らの活躍しているうちに次世代を育て上げなくてはなりません。
次世代、次々世代の育成を推し進め、お客様のニーズに応えて行きたいと思います。

最後までご精読いただき誠に有難うございます。

(K.S.)


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