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ソフテックだより 第422号(2023年03月15日発行)
現場の声編

「eラーニングでのプログラミング言語習得」

1. はじめに

こんにちは。私は八戸事業所に勤務しており入社29年目になるベテラン社員です。
昨年(2022年)私は自分にとっての新しいプログラミング言語Pythonの勉強をeラーニングを使っておこないました。
これまで言語の習得には本とインターネットを使っており、eラーニングははじめての試みでした。
そこで今回はeラーニングを使った感想やメリット・デメリットなどをお伝えします。
特にこれからプログラミングを始めようとしているやプログラミング初心者の方に読んでいただきたいと思います。

2. 勉強のきっかけ

Pythonの勉強のきっかけはソフテックで推進している新技術習得です。
新技術習得はグループ活動のひとつであり、私が所属するグループでは年度のはじめに習得したい技術を各々が決めるようにしています。
私にとって新しい言語を習得しようと決めており、今後使うことになるだろうPythonを選びました。

3. eラーニングとの出会い

突然ですが私はラーメンが大好きでして自宅でYouTubeのラーメン食レポ動画をよく見ます。その動画でオンライン学習の広告を見たことが出会いです。
その会社は世界的にオンライン学習を展開しており、講義は動画の受講で気軽な感じです。
始め方は、受講したい講座を選び講座単位で購入します。あとはその講座の講義をブラウザで見て受講する形です。また受講期間には制限がありません。
仕事の都合で勉強時間が取れなくなっても期間を気にしないで良いため受講を決めました。
たくさんの講座の中からPython初心者向け講座、全60回、1講義5分〜20分、価格も気軽に始められる程度の講座を選びました。

3.1 最初は順調

申し込んですぐに受講開始しました。
講義は5分程度のため、まとまった時間が無くても小間切れで受講でき、時間があるときにコツコツ受講しました。病院の待合室などでパソコンが無いときでもスマホで受講できて時間を有効に使えるなと思いました。順調なスタートです。

3.2 いつの間にか頭に入らなくなり停滞する

最初の20回くらいまでは順調でしたが、それ以降は受講したことが頭に入っていなくなっているのに気づきました。それは前回受講したときのプログラムが初めて見たような内容に見えたことが何度かあったからです。
先に進んでも同じように理解できないだろうから進めないようにしましたが、戻って勉強することが面倒になっていました。さらに仕事が忙しくなったことがあり受講が停滞しました。無期限で受講できるので、後回しにしても大丈夫というのも頭にあったと思います。

3.3 停滞の理由に気付く

停滞中も週に1・2コマ受講していて、頭に入らない理由が少しわかりました。それは簡単なプログラムだから自分は分かっているからと動画を流し見していたためだろうということです。
この講座は、はじめに簡単な関数を作り、徐々にその関数の機能を拡張する進め方でした。そのため少しずつ覚えることも積み重なっているのですが行数が少ないことから流し見していて、しっかり覚えないまま先に進んでいたのです。
ここで、どこでもいつでもの小間切れ受講では私の頭には積みあがらないなと思いました。

3.4 再開・完了

結局は基本的に自宅のなかに居てパソコンで受講することにしました。
また30分から1時間程度のまとまった時間を取って勉強しました。
さらに受講の仕方を変えて受講と平行してプログラミングをするようにしました。書きながら受講するとわからないことがすぐわかりました。
そのときは解説がある動画まで戻って勉強し、積み上げ残さないように意識しました。
この方法は10分の講義でも講義内容を理解するまで1時間近くかかるときがあり時間がかかりますが、勉強時間が取れる限り、停滞は無く進められると考えました。

4. eラーニングのメリット・デメリット

このように受講してきて感じたメリット・デメリットをまとめます。

4.1 メリット

  • 勉強の立ち上がりが良い
  • 最初のうちは動画を見ているだけの受け身の姿勢であっても勉強になります。そのため勉強の立ち上がりが良くて始めやすいです。

  • 動画のとおり進めることで確実に結果を出せる
  • 例えばPythonの開発環境でプログラムを書いて実行するのを初めて行うとき、動画を見てそのとおり行うと、つまずくことなく確実に行えると思います。
    同じことを本やインターネットの記事を読んで行うと、うまくいけばよいのですが、うまくいかないときはその理由に気付くまで時間が掛かります。最悪ここで学ぶのをあきらめてしまう可能性があります。

  • 勉強内容によっては時間・場所を選ばず勉強できる
  • eラーニングのメリットとしてはこれが一番言われていると思いますが、勉強する内容によると思いました。例えば講義の内容がインプットだけであり、プログラムを書くようなアウトプットが無い内容であれば可能だと思います。

  • 再生速度の調整、再生・停止により自分の理解速度で受講できる
  • 前に見た講義を見返すときは1.5倍で見たり、プログラムを書きながら見るときは再生・停止の繰り返しをしたりと自分の理解速度に合わせて受講できることが助かりました。

    4.2 デメリット

  • 受講するまで自分に合うかどうかわからない
  • 私が選んだ会社ではPythonの講座が1000以上ありました。自分に合うかどうかは受講するまでわからないです。
    ただし選択をサポートする仕組みとして人気度・難易度などがありますので活用できます。(eラーニングの会社によって異なります)

  • 遡ることが面倒
  • 今見ている講義に不明点があるとき遡って解説されていた講義を見ていましたが、それがどの講義でどの辺で解説されているかを探すのは手作業となり面倒でした。
    本であれば目次・索引がしっかりしているので探しやすいです。

  • 動画をスキップしたところに重要な説明があるときがある
  • 勉強が進みある程度分かってくると解説を聞かなくてもプログラムを組めると思い動画をスキップしていましたが、スキップの間で大事な説明があるときがあり、結局戻って見るときがありました。デメリットかどうか微妙ですが時間ロスになります。

    5. さいごに

    結局、eラーニングでプログラミングの習得できたか?と言うと、Hello World!からはじまり、最終的には脳のニューロン細胞を模した簡単なAIの関数を作ってグラフにするところまでを何とか理解出来ました。このように基礎的なことは十分に学べたので学習法として今後も選択して行ける方法だと思います。

    また今回学習で使った開発環境(プログラムの作成から実行までを行う環境)はGoogle Colaboratoryです。実体がクラウドにあるのでインストールとセットアップは不要です。
    実は他の開発環境も使ってみたのですが、環境を立ち上げるのがとても大変でした。
    Google Colaboratoryを使うことで、この作業が不要になることも勉強の立ち上がりが良い理由です。

    これからプログラミングを勉強しようとしている方にとって参考になれば幸いです。

    Google Colaboratoryの画面
    図1.  Pythonの学習で使った開発環境(Google Colaboratory)

    (N.K.)


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