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ソフテックだより 第76号(2008年10月15日発行)
現場の声編

「社内での表彰〜S-BEYを受賞して〜」

1. S-BEYについて

ソフテックでは、社員の向上心を高めるために、年間を通して優秀な功績を残した社員を「S-BEY(エス・ビー:Softech Best Engineer of the Year)」として表彰しています。この制度は今年度から開始されたもので、4月1日に初の授与式が執り行われました。
「挨拶部門」や「自己啓発部門」の設立も検討されていますが、今回は「新技術部門」のみの表彰となり、最優秀賞、優秀賞、特別賞をそれぞれ1名ずつ、計3名が受賞しました。
私は今年で入社2年目、つまり昨年度は新入社員だったのですが、栄えある最優秀賞を賜りましたので、それまでの経緯や受賞の感想について、ご紹介させていただきます。

2. 受賞の経緯

「新入社員でありながら、画像処理システム構築ツール『HALCON』を駆使して、マイクロ部品の測長システムを完成させた。」というのが、表彰理由です。

ソフテックでは、田原電機製作所のソフトウェア開発部門であった30年も前から、画像処理分野の案件に携わってきました。しかし、独立してソフテックとなってからは、画像処理分野の案件を受注する機会に恵まれず、現在に至っています。
そのような状況ですが、昨年度、ソフテックにとって新技術であるHALCONを使用した案件の引き合いがあり、その担当者として私を選出していただきました。
当然、学習期間を設け、先輩のサポートの下での開発ではありましたが、成長を期待して新入社員にこのような機会を与えていただけるというのは、大変ありがたい事であったと感じています。
ノウハウが無い状態でのスタートで、苦労した点も多々ありましたが、最終的には結果を残す事ができました。そして現在、HALCON画像処理を利用した案件の引き合いを、様々なお客様からいただく事ができています。

私以外にも、新技術を学び、それを使用した案件を成功に収めた方は多数いらっしゃいました。そんな中、「新入社員」「画像処理」などのいくつかの要素が重なって私が最優秀賞に選ばれ、運が良かったと思っています。
技術力の面でも周囲の方々のお世話になった部分が多く、自分一人では決してシステムを完成させる事はできませんでした。全作業完了まで、親身になって面倒を見て下さった上司・先輩の皆様への感謝を、忘れないようにします。

3. 表彰していただいた感想

先輩方と自分の技術力には大きな差があるという事は、一緒に仕事をしていれば、はっきりとわかります。それにも関わらず、S-BEY新技術部門の最優秀賞を私に与えていただけると知った時は、驚きと、若干の抵抗を感じました。
しかし、それと同等の嬉しさも同時に感じており、やや複雑ではありましたが、素直に喜ばせていただきました。

私は入社前や入社直後、自分がこんなにも早く製品開発のメイン担当になり、さらにその結果を評価していただける事になるとは、予想していませんでした。
開発を始めた時は、「新人に任せて失敗したらどうするのだろう?」などと客観的に考えていましたが、次第に責任感を感じるようになり、「なんとしても成功させよう」と積極的な考えを持てるようになりました。

早い段階で、チャンスと、それに伴う責任を与えられるというのは、決して楽な事ではありませんでしたが、自身の成長につながるとても良い経験であったと思います。全作業が完了した時には、大きな達成感を得る事ができました。
今回は、その何かを完成させる喜びに加え、それを評価される喜びまで同時に味わう事ができ、とても良かったと思います。

4. 仕事に対する姿勢の変化

人間にとって、周囲から見てもらい、評価してもらうというのは、モチベーションの向上に繋がると思います。それが良い評価であれば、自信も付きます。
私にはまだまだ覚えるべき事がたくさんありますが、このような評価を受け、学習に対する姿勢も、より前向きなものになりました。

また、受賞対象となった画像処理案件では、社内外に関わらず、周囲の方々のご助力や見守りがあったからこそ、最後までやり遂げる事ができました。
これは他の案件にも言える事で、社会人の先輩方はとても面倒見が良いのだと、入社一年目にして知りました。
特にソフテックでは、先輩社員によるサポートが強力だと感じています。先輩が後輩の面倒を見るというのは、どこの会社でも共通なのでしょうが、その内容がとても濃いと思いました。
知識と経験が豊富な先輩社員が、一対一で、丁寧に指導して下さる機会が何度もあり、短期間で多くの事を学ばせていただきました。
私も、このご恩に報いるためにも、まずはソフテックの一戦力となる事を目指し、いずれは自分がしていただいたような丁寧な指導を後輩に対してできるよう、努力を続けようと思っています。

5. 終わりに

ここでご紹介したS-BEYの表彰を行う以外にも、新技術習得件数や、マルチスキル社員比率の目標を定めるなど、ソフテックでは「人を育てる」という部分に力を入れています。
社長のお言葉をお借りすると、ソフテックはソフト技術で生きており、いくら営業力・財務力があろうが、技術力が無ければその存在価値が無くなってしまうからです。そのため、既に力のあるベテラン社員も含め、皆でさらなる技術力の向上を心がける事で、お客様の満足を得ようと努力しています。
私にとっては、覚えなければいけない事がまだまだたくさん残っているので、新技術かどうかに関わらず、様々な技術を積極的に学んでいきたいと考えています。また、今回評価していただいたHALCONによる画像処理についても、現状で満足せず、さらに理解を深め、より良いアプリケーションやシステムの開発に繋げていきたいと思います。

(N.N.)


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