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ソフテックだより第19号(*1)ではLotus Notes (ロータス ノーツ) の基本的なことについて取り上げ、第21号(*2)や第23号(*3)ではNotes DBの実装例として出張精算申請データベースや一斉配信データベースを取り上げました。
今回は、NotesDBの実装例として財務処理システムを取り上げます。
このシステムでは、伝票レスを実現し、またNotesDB以外のアプリケーションとも連携して処理を行なっています。
財務処理システムとは、Notesデータベース(以下、データベースをDBと略)上に計上されている電子伝票(伝票レス化した財務データ)を収集し、財務諸表を作成するシステムのことです。
1つ1つの従来の伝票に相当する電子伝票をNotesDB上にNotes文書として作成し、事業を営む上で発生する諸費用や売上を計上します。(計上した内容の承認はワークフロー機能を使って自動化)
計上した電子伝票を集計し、Notes以外のアプリケーションである財務会計ソフトに転送を行ないます。
そして、財務会計ソフトで計算したデータを使って、財務諸表を作成します。
このシステムの特徴は以下の通りです。
電子伝票の作成から集計まで全てNotesDB上で処理するため、紙の伝票は存在しなくなり、伝票レスを実現しています。
伝票レスによって、財務諸表作成のスピード化など財務処理の効率化が実現できます。
NotesDB上で電子伝票を計上していきます。
Notesは文書処理やワークフロー処理を行ないやすいく、また出張精算申請DB等の他のNotesDBを連携が用意にできるという利点があります。(詳しくはソフテックだより「グループウェア Lotus Notes」を参照のこと)
最終的な財務諸表作成まで全てNotes上で処理するのは、処理効率が悪く、大掛かりなシステム開発となって費用がかかります。
そのため、財務諸表作成に対する処理は、専用の財務会計ソフトを用います。
NotesDBから財務会計ソフトへは、データ転送処理が可能です。
図1.財務処理システムの流れ
財務処理に関連するDB(例えば以前取り上げた出張精算申請DBなど)に計上されている電子伝票を、該当する財務関連DBにデータを引き継ぎます。
連携して引き継ぐことで、効率的な処理が可能となります。
1つ1つの電子伝票を、Notes上の財務関連DBに計上していきます。
財務関連DBには、口座用、未払金、売掛金、買掛金等といった複数のDBがあり、それぞれに応じた電子伝票を計上します。
この財務関連DBも、今まで取り上げたDBと同じように、電子伝票の承認申請から承認完了までワークフロー処理を使って自動化してあり、効率的な処理が可能です。
集計DBを使って、それぞれの財務関連DBから必要な電子伝票データを集計します。
処理が完了していない電子伝票はここでチェックされるため、計上ミスがなくなります。
(3)で集計したデータを元に財務会計ソフトへ転送を行ないます。
データの転送によって、財務会計ソフト上での電子伝票の重複入力が不要になります。
財務会計ソフトによる計算を行ないます。
専門的な処理は専門のソフトで処理することで、コストを重視したシステムを構築できます。
財務会計ソフトで算出した計算結果を元に財務諸表を作成します。
財務会計ソフトからの出力のままでは、視認性が良くないため、改めてExcelシートを用いて財務諸表を生成しています。
実際の運用での画面例は以下の通りです。
このような財務関連DBに、それぞれの電子伝票を計上していきます。
集計時には、この財務関連DBから必要な電子伝票データを収集してきます。
図2.財務関連DBのアイコン群(一部)
各財務関連DB上の電子伝票は以下のようなものです。
図3.財務関連DBの電子伝票例
以上が、財務処理システムの実装例となります。
Notesだけでは難しい処理でも、他のソフトと組み合わせることで、処理効率だけではなく、開発や保守等のコストの面から見ても有用なシステムを構築することができます。
また、ワークフローを使って電子伝票の作成から集計までNotesDB上だけで計上するため、伝票レス化ができ、効率的な財務処理が実現できます。
(K.O.)
※弊社の開発済みNotesデータベースは、Notes開発実績として一覧を掲載しています。
ソフテックでは自社で使用するデータベースの構築・開発はもちろんのこと、受託によるデータベース構築・開発も承っております。(お問い合わせ先)
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