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HOME > ソフテックだより > 第146号(2011年9月21日発行) 現場の声編「八戸事業所への転勤で学んだこと」

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ソフテックだより 第146号(2011年9月21日発行)

現場の声編

「八戸事業所への転勤で学んだこと」

1. はじめに

ソフテックには本社事業所、八戸事業所の2つの事業拠点があります。
私は、2011年5月に、本社事業所から八戸事業所に転勤しました。
今回のソフテックだよりでは、この転勤をテーマに取り上げ、転勤を通じて学んだことについてお話したいと思います。

2. 八戸事業所への転勤

私は、2003年の入社後すぐに、東京都新宿区にある本社事業所に配属され、8年間勤務しました。
出身が青森県八戸市ということもあり、入社当初から将来的には八戸事業所で働きたいとの希望がありました。結婚し、子どもを授かったことを機に正式に転勤の希望を出し、その希望が叶って今年5月に転勤しています。

本社事業所外観
図1. 本社事業所外観

八戸事業所外観
図2. 八戸事業所外観

図 1、図 2に両事業所の外観を掲載させて頂きました。

ソフテックの2つの拠点がある東京都と青森県を比較すると、物理的な距離以上に違いがあります。
例えば、平均年収が挙げられます。厚生労働省の調査データによると、平成20年の平均年収は、東京都の1位に対して青森県は46位(下から二番目)と対局に位置しています。また、ソフトウェアの価格に関係する時間単価においても、一般的には首都圏より地方の方が安価であると言われています。
このように、首都圏と地方ではどうしても地域格差が存在します。

しかしソフテックでは、基本給、見積時間単価ともに、両事業所で同一の条件としています。
これは、本社事業所、八戸事業所に関わらず、同じ成果を出すことができることの表れであり、またお客様からもそれを求められるためです。
事業所間で条件が対等であることで、私のように本社事業所から八戸事業所に転勤となった場合にも、それほど違和感なく勤務することができています。

3. 仕事の進め方の相違点

ソフテックでは、首都圏付近のお客様からお仕事を頂くことが多く、八戸事業所に居ながら離れたお客様とお付き合いさせて頂くことも少なくありません。私が知る限りでは、むしろほとんどが首都圏付近など距離的に遠いお客様であると言えます。
この物理的な距離は、お客様と会いたくても簡単には会えないことを意味します。

出張コストを例に挙げると、八戸から東京に出るためには新幹線で往復約3万円といったコストがかかってしまいます。
また、出張が長期に渡れば、交通費の他にも宿泊費、日当、食事代補助など出張旅費規則に定めた経費がかかってしまいます。
本社事業所時代には、主に都内のお客様とお付き合いさせて頂くことが多く、たまたま訪問先が通勤沿線上で定期区間内であるために、実質交通費ゼロという場合もありました。近ければ宿泊の必要もなく余計な経費はかかりません。

時間という面においても、2002年に東北新幹線が八戸駅まで延伸して以来、片道最短3時間弱(東日本大震災の影響で現在はもう少し余計にかかりますが)で東京まで出ることができるようになりました。
東京−八戸間で日帰りも充分可能であるなど、とても便利な世の中となりました。
そうは言っても、本社事業所時代の出張のように気軽にはいきません。

お客様の立場としても、頻繁に打ち合わせを行い、状況を把握したいと考えるかもしれませんし、万が一トラブルが発生した場合にすぐ来てくれるのか?といった心配をなされるかもしれません。

このように、事業所間で条件が対等であるために、お客様から物理的な距離が離れている八戸事業所は、本社事業所に対してハンディを背負っていることとなります。

私も八戸事業所に転勤するにあたり、上司、先輩社員はもとより社長からも、このハンディ克服に対して多くの指導を頂きました。
もちろん頭では理解したつもりで転勤しましたが、実際に問題に直面してみなければなかなか実感は伴わないものです。まだ4ヶ月在籍しただけではありますが、実際に経験し学んだ点について述べさせて頂きたいと思います。

4. 打ち合わせにおける工夫

このハンディに対し、八戸事業所では徹底的に先行検討を行うことで解決しています。

先行検討とは、単に「先行して検討する」という言葉通りの意味ではありません。
ソフテックでは、「無駄を削減するために、これから先に起こることをできる限り見通す」という意味でこの言葉を使用しています。

今までの私は、この先行検討を全く行っていなかったわけではありませんが、八戸事業所への転勤を通じて、必要となる先行検討の度合いが大きく異なることが分かりました。

例えば、八戸事業所員がお客様と対面による打ち合わせを行う場合、先行検討を徹底することで、なるべく打ち合わせ回数を抑え、しかも本社事業所と同等以上の成果を出せるように努めています。

打ち合わせ実施までの流れを箇条書きにすると以下の通りとなります。

  • 打ち合わせ日時、テーマが決定。
  • 議題を洗い出す。
  • 各議題に対してソフテック側で事前に検討を行う。
  • 検討結果とその経緯を、議題とともにお客様へ提出する。
    →お客様の判断が必要な項目は、なるべく答えやすいように配慮する。
    →議題の提出は、お客様に確認して頂く時間を考慮し、余裕をもって行う。
  • お客様に議題を確認頂き合意を得る。
  • 打ち合わせ実施。

ポイントとしては、打ち合わせの議題はもちろん、事前に検討した結果も含めて打ち合わせ前に提示するところにあります。
この方法を徹底することで、以下のメリットが生まれます。

  • ソフテックの事前検討結果に対するお客様の考えを、打ち合わせの前にお聞きできる可能性がある。
  • メール、電話等で議論が完結し、打ち合わせ自体が不要となる可能性がある。
  • 打ち合わせ時間を短縮することができる。
  • 打ち合わせで、さらに深い議論ができる可能性もある。

私は、本社事業所時代には、頻繁にお客様との打ち合わせを行っていました。

「細かなニュアンスを伝えられる」、「議題に直接関係の無い話題に関しても情報交換ができる」など、直接お会いすることのメリットも多くあると思います。

しかし、八戸事業所では簡単に打ち合わせを行うことができませんので、先に紹介したような打ち合わせの工夫を実践せざるを得なくなりました。
また、距離を補うためTV会議、Web会議といったツールを使用することも多くなりました。
(図 3は、本社事業所と八戸事業所間でTV会議を実施している様子。事業所間のみでなくお客様とも実施しています。)

TV会議の様子
図3. TV会議の様子

八戸事業所転勤以降、このようなハンディを克服するための仕事の進め方を意識してやっておりますが、先行検討を行うには、考えていた以上にパワーを消費するというのが率直な感想です。
まだまだ回りの先輩社員の方々に比べれば、検討が足りていないという状況ですので、引き続き努力していきたいと思います。

また、先行検討を行うことで、プロジェクトが将来つまずくと考えられる問題を、早い段階で察知して手を打つことができるという利点もあります。
そうすることで、工程の出戻りや待ちの発生による無駄を排除することができるため、納期を厳守することにもつながります。さらに、上流で品質を作りこむ(※1)ことにもつながりますので、製品の品質向上にも貢献します。

距離を克服するための対策の一部を紹介させていただきましたが、これらを実践することで、高品質、納期厳守といった部分に効果が表れ、お客様に安心して仕事を出していただくことにつながると思います。
言い換えると、距離が遠いという短所を、逆に長所に変えることができると考えます。

5. おわりに

物理的な距離を克服するため、八戸事業所では多くのことを考える必要があります。
私にとって決して得意とは言えないことではありますが、お客様に、本社事業所時代と変わらず満足していただくためには必要不可欠であると実感しています。
先輩方の努力のお蔭で、八戸事業所に仕事を出したいと言っていただけるお客様もいらっしゃいます。
私は、そのような先輩方に比べればまだまだ足元にも及びませんが、早く八戸事業所の仕事のやり方を身に付け、先輩方と同じような仕事を行えるよう、努力して参りたいと思います。

(M.S.)

[注釈]
※1
弊社では基本的に、「要件定義→設計→コーディング→テスト」と、上流から下流に流れていくソフトウェア開発プロセス(ウォータフォール型)を採用することが多いです。この開発プロセスにおいて、上流工程の欠陥が終盤まで発見できなかった場合、その手戻りのために大きな無駄なコストがかかってしまいます。そのため弊社では、品質は上流工程で作りこむということを徹底しています。

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