HOME > ソフテックだより > 第418号(2023年01月18日発行) 現場の声編「ソフテックに入社して 〜一年間を振り返って〜」

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ソフテックだより 第418号(2023年01月18日発行)
現場の声編

「ソフテックに入社して 〜一年間を振り返って〜」

1. はじめに

私は2021年8月に入社し、本社事業所の一員として働いています。
今回は一年目に入社してからの流れについて書いていきたいと思います。大まかな流れとしては採用前の志望理由、研修内容、現在携わっている業務の紹介の3つを順番に記載します。

2. 一年目の業務

2.1 志望理由

私は大学で理論物理の研究をしておりました。その研究では計算のためにFortranやC言語を用いたプログラミングを行っておりましたので、それをきっかけにエンジニアという職業に興味を持つようになりました。多くのプログラム経験があったというわけではないのですが、できるだけ積極的に開発に関与できそうな会社を志望しておりました。そこでソフテックに出会い、入社したという次第になります。

2.2 研修

ソフテックでは最初の1〜2か月間は研修期間となり、主にC#を用いた研修を行います。ここ最近の研修では、電卓プログラムの仕様書・試験項目書の作成、コーディング、試験を行うことが多いです。プログラミングをある程度触ったことのある人ならば、動くものは結構簡単に作れると思います。ですが、実際の業務で通用するようなコードを書くということになると意外と大変です。例えば、わかりやすいようにコメントしたり、自然な変数名を考えたりなど細かいことが多いです。ですがこれは無意味なものではなく、こうすることで後から改造する際に振り返りやすく、試験やデバッグ時に修正がしやすいコードにできるといった理由があります。また結果的に開発時間が短く済み、質の良いコードを作成できます。

2.3 OJT

電卓プログラム開発研修後はOJT(…より実践的に業務に携わりながら行う研修)を行います。OJTでは先輩社員の手伝いや、納期や難易度に余裕のある業務にかかわることになります。これは開発ドキュメントを読んで仕様を理解し、それを反映したプログラムを書くという本格的な訓練の始まりになります。想像よりも大変な作業になると思いますが、先輩社員へ質問を行うことができますし、過去のドキュメントを参照することも容易なので、少しずつ慣れることが可能です。また、実際にコーディングを行った後は丁寧なレビューを受けることになりますので、実務能力を養うために十分な内容になっています。
このようにOJTでは課題をこなすことが中心の電卓プログラム開発研修よりも、自発的に学びながら臨機応変に開発していくことになります。

2.4 現在の私の業務分野(PLC)

研修終了後はそれぞれの配属グループの業務に携わります。私の場合は研修開始から6か月目まではC#での開発、7か月目から現在まではPLCの開発を主に行っております。PLCは工業分野で用いられることの多いコントローラーで、一般的なCPUを搭載したパソコンよりも省スペース、耐久性が高い、ユニットの増減が自由などの利点があります。これを制御するためのプログラムはそれぞれのPLCメーカー(…三菱電機、横河電機、KEYENCE、OMRONなど)固有のツールで、主に電気回路図のようなラダー言語やスクリプト形式のST言語などを用いて開発します。その文法にはメーカーによって若干の差異があります。日本語の方言のように、メーカー独自の表現があると考えていただければわかりやすいと思います。
またPLCは用途に合わせて温度センサや圧力センサ、通信ユニットなど機能の違う様々な機器に接続します。よって接続先の機器に関する知識と、それに対する柔軟な処理の実装が求められます。
一般には認知度が低く、敬遠されることもある分野ですが、その分貴重な人材となれる可能性も多くある分野になっております。

PLC(KV-Nanoシリーズ)
図1.  PLC(KV-Nanoシリーズ)

3. 今後の展望

私は今後、お客様が何を望んでいるのかを意識して開発することを目標としています。なぜならソフテックではお客様からご依頼内容をヒアリングするだけでなく、それに対する提案も重視しているからです。ご依頼内容を超えて、お客様の潜在的なニーズを探り、その実現方法を提案することができれば、より大きな満足や信頼を付加価値としてお客様に提供することができます。
そのためにはまず開発力を高める必要があります。現在、半年ほどPLCでの開発を中心に行ってきましたが、まだツールの操作感や言語のメーカー間での差に慣れておりません。しかし特定のメーカーのPLCだけで多くのお客様に対応することは難しいので、様々なメーカーのもので開発できるようにならなければなりません。
またPLC以外の技術力も重要です。例えばPLCは工業用機械の制御や情報取得を担当することが多いですが、これを人間が実際に応用するためにはI/Fが必要不可欠になります。I/FをWindows環境で実装しようとすればWindowsアプリケーションの技術が必要になりますし、Linux環境を使いたいとなればそれに対する知識も必要です。制御系のプログラマはこういった理由からマルチスキルが求められやすく、強みになりやすいです。実際ソフテックにはマルチスキルの方が多く在籍しています。

4. おわりに

今回は採用から1年目までに実際に学んだ技術と関連する業務の話を中心に書きましたので、研修やPLC開発以外のことを記述することができませんでした。PLC以外の開発やソフテックの雰囲気等を知りたい方は、ぜひ別の「現場の声」をご参照ください。

(Y.A.)


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