「ソフテックだより」では、ソフトウェア開発に関する情報や開発現場における社員の取り組みなどを定期的にお知らせしています。
さまざまなテーマを取り上げていますので、他のソフテックだよりも、ぜひご覧下さい。
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私は入社20年超の本社事業所勤務の中堅社員です。
2022年06月15日発行のソフテックだより第404号「ソフトウェア開発技術の伝承」では別の執筆者から、若い世代に技術をどのように継承していくかをテーマにしたお話しが紹介されております。
今回のソフテックだよりでは、私が担当してきたお客様のソフトウェア開発業務を若手社員に引き継いで対応してもらった時のサポート取り組みを中心にご紹介させていただきます。
ソフトウェア開発は属人性が高い仕事だと思います。対応する担当者によってソフトウェア設計思想、実装方法などが異なるためです。
昨今、弊社で手掛けるソフトウェア開発規模は大きくなり、システム全体を把握するのには多大な時間が必要とされるため、若手社員にはシステムの一部に関する限定的な機能追加や改修、類似したシステムの横展開や物件対応をお願いする事も多いです。そのような中で、私が担当していたお客様のソフトウェア開発を若手社員に担当してもらう機会がありましたので、その時に意識していた事を振り返ってみたいと思います。
以下のようなソフトウェア開発の流れで進めてもらいました。
図1. ソフトウェア開発の流れ
最初にお客様に関する情報を伝えるようしました。ソフトウェア開発を行ううえで、お客様が求められている事を把握するのは大変です。
弊社にソフトウェア開発協力のご依頼をいただいた背景や、システムを導入する事によりどういった効果が得られるか?などを理解する事が重要と考えます。それにより、お客様の潜在要求を汲み取る事ができるようになり、課題や改善点などご提案する事で顧客満足にもつながります。
簡潔に伝える事を心がけ、具体例を交えながら伝えるように工夫しました。また、1度に多くの事を説明してもオーバーフローして理解しきれないと考えて、何度かに分けて系統立てて説明→理解度を確認する形をとりました。
また、コミュニケーションは、以前、社員研修として参加したビジネスセミナーを受講した時にお聞きした以下の点を意識して対応するようにしています。
以下の点を考慮しながら設計を進めてもらうようにサポートしました。
技術的なサポートを中心に対応する事になりました。事前にお客様に関する情報やシステム全体像、対応背景などを把握してもらった事が功を奏して、ソフトウェア機能要件を十分に理解してお客様からの要望事項にも柔軟に対応できました。
コードレビューは細かいスパンで行いましたが、開発着手時に取り決めたコーディングルール、実装方針に沿って対応を進めてもらえた事で大きな後戻りは発生しませんでした。
また、下記のようなソフトウェアの保守性が向上する対応を特に徹底してもらっています。
お客様の工場へ同行して、実機環境と組み合わせた動作を確認しました。若手社員は、自分が対応したソフトウェアが実際に動くところをみる事で理解を深める機会になりました。また、緊張しながらお客様と丁寧にコミュニケーションが取れた事も良い経験になったと思います。
お客様は、システムを把握している担当者が増えた事を喜ばれておりました。
おかげさまで、若手社員に対応してもらったソフトウェアはお客様からも高評価をいただく事ができました。
若手社員へのサポート取り組みが認められたと感じられてうれしい気持ちになりました。
若手社員と一緒に仕事をする機会は、自分にとっても新たな気づきや成長にもつながるためとても貴重に感じます。今回お話しさせていただいたような事を日々、改善しながら若手社員のソフトウェア開発サポートに取り組んでいき、一緒に成長していければ幸いです。
(M.S.)
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