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私は、2007年4月に入社して現在2年目になったばかりの社員です。
入社1年目の夏に携わった初めての製番(※1)作業についてご紹介したいと思います。
入社後研修でWindowsプログラム開発を行ったことはありましたが、お客様に納入するプログラムの開発経験は初めてでした。
そのため、実際に現場で使用されるプログラムを作成出来るか不安がありました。
まず、案件の内容について説明します。
この案件は、製紙工場で巻取(直径1メートルほどの紙ロール)の搬送状況を管理するシステム(トラッキングシステム)を構築するというものです。
システムの中で、私はトラッキングパソコンのディスプレイに表示する画面の作成を担当しました。
図1は、トラッキングシステムの構成図です。
図1. システム構成図
作業スケジュールを立てた後に作業を開始しました。
先輩社員が作成した外部設計書に沿って、コーディング作業を進めていきました。
一つの画面が完成するたびに、先輩社員にレビューをしていただきました。レビューとは他の人に成果物を確認してもらい、問題点がないかどうかをチェックする工程のことです。
レビュー結果で指摘をいただいた項目の一つに、「外部設計書とプログラム外観の色が違う」というものがありました。自分では外部設計書に沿って作っていたつもりだったのですが、白黒印刷の外部設計書しか確認していませんでした。そのために本来の色とは異なる色で作業を進めてしまっていました。
また、外部設計書の機能を満たしているだけではだめだということを学びました。実際に操作してみてソフトの操作性を確認し、外部設計書に記述されていなくても使う人のことを意識して親切に作ることが大切です。
工場等に納めるシステムの開発では、実際に現地へ行き試運転に立ち会う現地調整の工程があります。8月中旬から9月中旬までの約1ヶ月間、先輩社員と共に宮城県にある工場へ出張することになりました。1〜2日程度の出張は今までにあったのですが、1ヶ月間という長い期間の出張は今回が初めてでした。
予定より1週間早く現地入りすることになり、まず宿の予約を取ることから始めました。1週間前なら空いている宿があるだろうと簡単に考えていましたが、予約状況の確認をしてみると既に予約が埋まっている宿の多さに驚きました。街の規模の割にビジネスマン向けの宿泊施設が多いように感じたので、出張者が多い街であるのだと思います。
ずっと同じ宿は取れず異なる宿になってしまいましたが、泊まる宿を確保し初めての長期出張という不安を持ちながら現地へと出発しました。
既に現地入りして作業をしている先輩社員と合流し、移動した当日は何事もなく作業を行うことが出来てほっとしました。このまま順調に作業をこなしていこうと思っていましたが、それは早くも2日目で途切れてしまうこととなりました。
なんと、翌日の朝に集合時間に遅れてしまうといういきなりの大失敗をしてしまいました。
大急ぎでタクシーに乗り工場へ向かい、20分遅れで作業部屋に到着しました。幸いなことにその時間に現場での作業が予定されていなかったことだけが救いでした。もしお客様にご迷惑をかけることになってしまっていたと思うと心苦しいですが、今考えると影響が少ない時に失敗を経験出来て良かったと思います。
工場内は、機械の熱気でとても蒸し暑い区域もあれば、冷房が効いていて涼しい区域もありました。お客様からお借りしていた作業部屋は冷房が効いている部屋だったので、快適に作業することが出来ました。
現地調整ではソフトに対して変更要望がよく入ります。やはり実際に試運転してみないと分からないことがあるということと、実際にソフトを操作するのは現場で働く方々であるためです。軽微な変更は私が担当することが出来ました。変更したことでソフトを操作する工場のオペレータさんから「使いやすくなった」と直接感想をいただけたときは励みになりました。自分が作成した操作説明が役に立ち喜んでいただけた時は嬉しかったです。反響があると作業のし甲斐があります。
また、オペレータさんからシステムについて質問されることがよくありました。自分の担当範囲のことを把握するのが精一杯で、システム全体のことを把握出来ていなかったことで、何度も先輩社員の方々に助けていただきました。
入社後、初めての仕事が今回の案件だったのはある意味幸運でした。入社1年目にこのような大型の案件の一部を経験できたことで、今後のためのよい経験になったと思います。
この仕事で学んだことはたくさんありますが、そのうちいくつかを紹介します。
以前は指示を受けた際に本当の目的を認識しないまま、分かったつもりですぐに作業に取り掛かっていたように思います。その結果、自分では指示内容を理解していたつもりでも本来の目的とずれていたことで、トラブルを生む原因になったこともありました。指示通りに進められない時に、勝手にやり方を判断して進めてしまっていた時もありました。全て相談をして確認していれば防げることだと思います。
今回の出張作業で報告・連絡・相談の重要さを再認識しました。
ソフテックに入社して1年が経ちました。入社したばかりの頃と比べて今ではプログラミングが遥かに出来るようになりました。プログラミングは知識と経験の積み重ねであると感じています。技術的なことだけでなく、社会人としてのマナーも少しずつ身に付けることが出来ました。
この1年間先輩社員の方々にご迷惑をかけてばかりでした。しかし、失敗することで得たことも多かったです。新しく社会人になる方へのアドバイスとしては失敗を恐れて消極的になるよりも、新入社員というパスポートがある間に積極的にたくさん経験したほうがよいと思います。
今後も学んでいく気持ちを忘れないようにして、日々成長を心がけたいです。新入社員のお手本となれるように、2年目を頑張っていきたいと思います。
(M.I.)
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