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私は入社三年目の社員で、マイコンとパソコン両方のソフトウェア開発に携わってきました。監視システムの開発経験は多くありませんでしたが、今年、ある監視システムの機能追加に携わることになりました。
この監視システムは約10年前に開発されたシステムで、設備のトラブル状態は画面表示のみでした。この監視システムに電子メールでの異常通知機能を追加する作業を私が担当しました。
今回は、開発時に使用したMicrosoft Collaboration Data Objects(以下CDOと略称します)を用いたメール送信の操作方法についてご紹介させていただきます。
今回開発対象となった監視システムを簡単に紹介します。
図1はシステム構成を簡単に示しています。
図1. メール通知を用いた制御システム
この監視システムでは設備の監視を行い、トラブル発生や重要イベントが起こった場合、発生内容を画面上に表示するようにしています。しかし、メール通知機能を持たない旧システムにおいて、以下のデメリットがありました。
上記の問題点を解決するため、このシステムにメール通知機能を具備させました。登録された担当者全員にメールを送信することによって、前述したデメリットを改善することができました。
本稿では、外部コンポーネントを使わないCDOによるメール送信について紹介します。CDOとは、「Microsoft Collaboration Data Objects」の略で、メッセージングアプリケーションやコラボレーションアプリケーションを構築するためのテクノロジーです。Windows 2000/XP/Vista/7には、標準で搭載されており、特にインストールや設定は不要です。
CDOを利用して、VB、VBA、C、VC++など様々な開発環境でメールの送信を実現できます。以下に、最も単純なVBスクリプトを紹介します。
図2. メール送信のサンプルプログラム
上記プログラムの内容詳細を以下に説明します。
このスクリプトを実行すれば、以下のようなメールが送信されます。
図3. メール内容
以上では、メール送信の操作方法を簡単に紹介しました。
監視システムにメール通知機能を備える事で迅速な対応が可能になると考えています。
例えば、異なるトラブルにおいて、それぞれを対応できる複数の担当者に通知することできます。さらに、膨大な監視データから特定のトラブル解析に有用なデータのみ抽出して担当者に通知することもできます。
現在、携帯電話などでも簡単にメール受信できますので、有効なツールとして活用できるものと思います。
(Y.N.)
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