HOME > ソフテックだより > 第182号(2013年3月19日発行) 現場の声編「入社1年を振り返って 〜120年カレンダー作成〜」

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ソフテックだより 第182号(2013年3月19日発行)
現場の声編

「入社1年を振り返って 〜120年カレンダー作成〜」

1. はじめに

私は、2012年4月に入社し、間もなく入社2年目を迎える新入社員です。入社してから現在まで様々な仕事を経験させていただき、日々自分の未熟さと成長を感じながら社会人生活を送っています。
今回のソフテックだよりでは、この1年間で最も印象に残った仕事の一つである、「120年カレンダー作成」という事業についてご紹介をしたいと思います。

2. 120年カレンダーとは

株式会社ソフテックは、2012年10月1日に創立25年を迎え、25周年記念事業の一環として、『120年カレンダー』というものを作成しました。120年カレンダーは、25周年を記念して開催された社内のイベントで社員全員に配られました。また現在では、一部のお客様にも贈呈しています。
まず、120年カレンダーとは何かについてご説明します。「100年カレンダー」というものはご存知でしょうか?言葉の通り、100年分のカレンダーを一枚のポスターサイズの紙に集約したカレンダーのことをいいます。

100年カレンダー イメージ
図1. 100年カレンダー イメージ

ソフテックでは、創立25周年記念事業として、オリジナルの『120年カレンダー』を製作しました。120年カレンダーは単純に100年カレンダーより20年分多いというだけでなく、一般のものとは違った、以下のような特徴があります。

  • カレンダーの初年度はカレンダーを受け取る個人の生年から始まる
  • 人間の寿命といわれる120年分のカレンダーが記載される
  • カレンダーは2枚組みで、2枚目には各年の重大ニュースが記載される

1つ目の特徴としては、120年カレンダーの最初の年は組み込んだソフトによって一人ひとりの誕生日に合わせて作られる、ということです。したがってカレンダーを受け取るその人のためだけのカレンダーとなります。100年カレンダーは一世紀ごとに100年分のカレンダーが記載されるのが一般的ですが、120年カレンダーは個人の生年からスタートするため、どの年齢の方でも120歳までのカレンダーを一覧できる、ということになります。
2つ目の特徴は、「100年」ではなく「120年」であることです。スタートを個人の誕生日に合わせるということは、その人の一生がこのカレンダーに集約されるということにもなります。近年では医療技術の向上により、100歳以上生きられる方も増えてきているといいます。そこで、100年で区切るのではなく人間の寿命であるといわれている120歳に合わせて、120年分のカレンダーを記載しています。
3つ目は、その年に起きた重大なニュースが記載されていることです。自分の生まれた年からカレンダーを受け取った年までの国内外で起きた重大ニュースが、各年それぞれで10項目ほど記載されています。自分の生まれた年に何が起きたか、この年はこんなことがあったな、と自分の人生と照らし合わせて見ることができ、懐かしい気持ちや新たな発見などを感じることが出来ます。

私はこの120年カレンダーの作成に一から関わらせていただきました。最初は社会人になりたてということもあり様々な不安がありましたが、結果的にこの120年カレンダー作成にかかわることが出来てとてもよかったと感じています。次節では、120年カレンダー作成を通して経験したことや、感じたことについて述べさせていただきます。

3. カレンダー作成を通して

カレンダー作成に向けて動き始めた当初、私は入社2カ月に入ろうという頃で、「25周年記念という会社にとっての節目である大切な事業に、私のような新入社員が関わって大丈夫なのだろうか?」という不安がありました。しかし、最初の作業報告に対して、社長から「頑張れ!新入社員だからこそのフレッシュなアイディアを期待している」というようなお言葉をいただき、前向きな気持ちを持つことが出来ました。またカレンダー作成は、発案者である社長と、私の上司との3人で、何度も打ち合わせをしながら進めました。その打ち合わせの場でも、「君はどう思う?」と何度も意見を聞いていただいたことで、「自分も必要とされているんだ」「言われたことをただこなすだけでなく、自分なりに考えながら取り組もう」という気持ちが生まれ、仕事の担当者であるという自覚や自信も持つことが出来たと思います。

カレンダー作成のプログラムを作る際には、私自身のプログラミング経験が浅いこともあり、いろいろと試行錯誤しながらの作業でしたが、前節で挙げたような様々なアイディアを実現するために、自分なりに工夫をしながら取り組むことが出来ました。プログラムを一から作成するのは初めてだったのですが、思い通りにプログラムが動作したときにはものづくりの楽しさのようなものを感じることもできました。その後の仕事でも、カレンダー作成で学んだプログラミングの技術が役に立つことがあり、技術的な成長も得ることが出来たと感じています。

プログラムが完成した後は、実際にサンプルを印刷して細かい調整をしながら作成を進めました。プログラム上ではうまく作成されているように見えても、いざ印刷をしてみると様々な問題が見つかりました。カレンダーの1年分の日付は非常に小さく出力されるためプリンタの設定によってインクが滲んでしまったり、用紙の種類によっても綺麗に印字されるものとそうでないものがあるということがわかりました。また、インデントをいくら調整しても実際に印刷してみると中心からずれて出力されてしまうなど、何度も作り直しながらの作業となりました。作り直す際には、印刷を開始した後で修正漏れがあったことに気づくことが数回ありました。そのような場合は、修正完了したという認識の箇所も含めてすべて確認する必要があり、作業の効率が悪くなってしまいます。それ以降は、印刷をする前に修正点をチェックし抜けがないかを一つ一つ確認する、という進め方をすることで、「作業効率の向上を意識する」ということを学びました。

以下に、本社の25周年記念イベントで、実際に社員にカレンダーを渡した時の様子をご紹介します。完成品としてお渡しするのはこの時が初めてで、非常に緊張したのを覚えています。

25周年記念講演の様子
図2. 25周年記念講演の様子

現在でも120年カレンダーはソフテックにご来社されたお客様にお渡しする機会があり、「お客様が喜んでいたよ」と聞くととても嬉しく感じます。120年カレンダー作成に取り組んだことで、そのようなお客様の反応を聞くことが出来る機会ができました。私は新入社員ということもあり、お客様と直接接する機会というのはまだあまりないのですが、このように120年カレンダーに対するお客様の反応を聞くということは、私にとって非常に貴重で大きな経験であると感じています。

4. 最後に

120年カレンダー作成では、多くのことを学び、感じることが出来ました。自分なりに工夫をしてプログラムを作り上げた達成感や、カレンダーをお渡しした方に「ありがとう」「嬉しい」と感謝の言葉をいただき、カレンダー作成にかかわることが出来てよかったな、という満足感も得ることが出来ました。
まだまだ技術的にも人間的にも未熟で日々勉強中の身ではありますが、カレンダー作成によって得た経験や気持ちを忘れずに、今後も一生懸命仕事に取り組んで参りたいと思います。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

(D.S.)


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