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ソフテックだより 第171号(2012年10月3日発行)

技術レポート

「Microsoft Collaboration Data Objectsを用いたメールの送信」

1. はじめに

私は入社三年目の社員で、マイコンとパソコン両方のソフトウェア開発に携わってきました。監視システムの開発経験は多くありませんでしたが、今年、ある監視システムの機能追加に携わることになりました。
この監視システムは約10年前に開発されたシステムで、設備のトラブル状態は画面表示のみでした。この監視システムに電子メールでの異常通知機能を追加する作業を私が担当しました。
今回は、開発時に使用したMicrosoft Collaboration Data Objects(以下CDOと略称します)を用いたメール送信の操作方法についてご紹介させていただきます。

2. メール通知を利用した監視システム

今回開発対象となった監視システムを簡単に紹介します。
図1はシステム構成を簡単に示しています。

今回開発対象となる制御システムを簡単に紹介します。
図1. メール通知を用いた制御システム

この監視システムでは設備の監視を行い、トラブル発生や重要イベントが起こった場合、発生内容を画面上に表示するようにしています。しかし、メール通知機能を持たない旧システムにおいて、以下のデメリットがありました。

  • PC画面を常に見ていないとならない
  • 監視者がPCの場所から離れられず、同時に別の仕事を担当することができない
  • トラブル発生の場合、複数の担当者に連絡及び説明することに手間がかかる

上記の問題点を解決するため、このシステムにメール通知機能を具備させました。登録された担当者全員にメールを送信することによって、前述したデメリットを改善することができました。

3. CDOについて

本稿では、外部コンポーネントを使わないCDOによるメール送信について紹介します。CDOとは、「Microsoft Collaboration Data Objects」の略で、メッセージングアプリケーションやコラボレーションアプリケーションを構築するためのテクノロジーです。Windows 2000/XP/Vista/7には、標準で搭載されており、特にインストールや設定は不要です。

4. メール送信の実装例

CDOを利用して、VB、VBA、C、VC++など様々な開発環境でメールの送信を実現できます。以下に、最も単純なVBスクリプトを紹介します。

 1:
Set objEmail = CreateObject("CDO.Message")
 2:
objEmail.From        = "username1@sample.mail.jp"
 3:
objEmail.To            = "username2@sample.mail.jp"
 4:
objEmail.Subject     = "メール送信テスト"
 5:
objEmail.Textbody  = "CDOを用いたメール通知" & vbCrLf & "ソフテックだより"& vbCrLf & Now
 6:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/sendusing")=2
 7:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/smtpserver")=_"sample.mail.jp"
 8:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/smtpserverport")=25
 9:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/smtpauthenticate")=1
10:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/sendusername")=abcdefg
11:
objEmail.Configuration.Fields.Item_("http://schemas.microsoft.com/cdo/configuration/sendpassword")=123456
12:
objEmail.Configuration.Fields.Update
13:
objEmail.Send

図2. メール送信のサンプルプログラム

上記プログラムの内容詳細を以下に説明します。

1行目:
CDOのオブジェクトを作成する
2行目:
メールの差出人を設定する
3行目:
メールの宛先を設定する(複数設定する場合「;」で区きる)
4行目:
メールの件名を設定する
5行目:
メールの本文を設定する
6行目:
送信方法を設定する (2:外部SMTPサーバ利用)
7行目:
SMTPサーバの名前を設定する
8行目:
SMTPサーバのポート番号を設定する
9行目:
SMTPサーバの認証方式を設定する(1:Basic認証)
10行目:
認証用ユーザIDを設定する
11行目:
認証用パスワードを設定する
12行目:
Configurationプロパティの設定を更新する
13行目:
メールを送信する

このスクリプトを実行すれば、以下のようなメールが送信されます。

このスクリプトを実行すれば、以下のようなメールが送信されます。
図3. メール内容

5. 終わりに

以上では、メール送信の操作方法を簡単に紹介しました。
監視システムにメール通知機能を備える事で迅速な対応が可能になると考えています。
例えば、異なるトラブルにおいて、それぞれを対応できる複数の担当者に通知することできます。さらに、膨大な監視データから特定のトラブル解析に有用なデータのみ抽出して担当者に通知することもできます。
現在、携帯電話などでも簡単にメール受信できますので、有効なツールとして活用できるものと思います。

(Y.N.)


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