社会人になると、学生の時期と比べて学習の時間を確保することが難しくなりますので、できるだけ効率よく学習したいものです。また、資格のためだけの学習ではなく、業務に役立つ技術力向上につなげることも大切だとおもいます。ここでは、私の取り組んできた学習方法をご紹介いたします。
(1) 集中して学習する
効率的に学習するためにまず大切なことは学習に集中することです。長い時間学習すると、たくさん勉強した気になりますが、疲れてくると効率も落ちてきます。何よりも、時間を多くということは他の事を犠牲にしている面もあるために、モチベーションを持続させ長続きさせることが難しくなります。
集中する方法として実践している方法は、学習を始める前にアラームをセットしてから始めることです。私はデジタル式のキッチンタイマーが一番使いやすいと思います。時間は30分から長くても1時間程度までにします。その時間で読み通せるページ数をあらかじめ決めてから開始すると、より集中しやすくなります。この30分を毎日続けることが一番難しく、そしてとても大切なことです。
ただ、そうは言っても私もついサボりたくなってしまうこともあります。そんなときのために、アラームをかけてもやめたければ、いつでもやめてよいことにしています。とにかく、最低限毎日スタートだけはする。始めてみると、最初はやる気がでなくてもだんだんでてくることもよくあります。
(2) 暗記しようとしない
私は、試験勉強で暗記する作業がきらいなのですが、みなさんはどうでしょうか。嫌いなのは単純に面白くないからだとおもいます。ですから、自分から特に覚えようと意識することはほとんどありません。特に初期の学習では、わからないことがあってもどんどん読み進めます。
なにか新しいことを身に着けようとするときに一番大切なことは、それ自身に慣れることだと考えています。そういう意味では、スポーツなどの上達方法とまったく変わりはありません。
私は、学生時代にスキーをずっとしていましたが、早くうまくなる人には共通点がありました。それは、初心者のうちから急斜面でも平気で行くし、転んでもすぐに滑り出すことです。筋力や体格の差はあまり関係なかったような気がします。
技術的な内容が難しくてわからないこともあるかもしれませんが、そこであきらめずに、どんどん進めましょう。そのうちわかってくるようになります。難しく感じる場所は専門用語であることが多く、そのひとつひとつの言葉の後ろに技術的な背景があるからです。技術用語自身に意味があるのではなく、ある技術的な内容を用語があらわしているのですから、技術的な背景もふくめて内容自体を理解しないと意味がありません。逆に、理解できれば用語は特に暗記しようとしなくとも自然と覚えてしまうことがよくあります。
(3) 丁寧にまとめない
丁寧にまとめられた他人のノートを見ると感心させられますが、自分にはとても作れないことが経験上わかっています。その代わり、2つの方法をとることにしています。
一つ目は、スケッチブックのような大きな紙に学習した内容を単語で書き取ってゆきます。最近、書店で「マインドマップ」(注2)というタイトルの本を見かけますが、それに近い方法です。学習対象がどのような項目から成り立っていて、どのようなキーワードがあるかが一目でわかります。
二つ目は、テキストの表など重要な内容がまとめられた資料のコピーをとって、ノートに貼り付けてゆきます。コピーをとるだけなので時間がかかりませんし、重要な内容だけをコンパクトにまとめることができます。
私も丁寧にノートをまとめていた時期もあったのですが、あるときノートを見直すことはほとんど無いことに気づきました。実は、情報処理試験の中で合否を分けるのは午後に実施される応用問題です。そこでは暗記した知識はあまり役に立ちません。パズルなどをやっている場面を想像していただければよくわかりますが、本当に考えているときはいろいろ試行錯誤をしながら解決方法を探し出しているので、書いていてもメモや走り書きになります。したがって、ある程度知識を得たあとでは、過去問に取り組んで問題を解く実践経験をつみましょう。
丁寧にノートをとるように学校では先生に薦められたかもしれませんが社会人になってまで守る必要はありませんので、ルールは自分でよいように決めましょう。学習すべきことはたくさんありますし、技術もどんどん進歩しますのでまとめたものは古くなってしまうかもしれません。
(注2)マインドマップ(Mind Map)は、トニー・ブザンが提唱した、図解表現技法の一つである。ちなみに「マインドマップ」という呼称は、日本国内においてブザン・オーガナイゼーション・リミテッド社によって商標登録されている。(出展:フリー百科事典 Wikipedia)