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ソフテックだより 第46号(2007年7月18日発行)
現場の声編

「入社後の3ヶ月間で学んだこと」

1.はじめに

私は、今年4月に入社した新入社員です。学生時代とは生活が大きく変化し戸惑うこともありましたが、徐々に社会人生活にも慣れてきました。今回は入社してから3ヶ月間で、学んだことや感じたことについて話していきたいと思います。

2.入社しての印象

私は、大学時代は情報系の学部で学んでいました。「地元の八戸でソフトウェア開発の仕事をしてみたい」という理由で、ソフテックに入社しました。そして念願通り八戸事業所勤務となりました。
就職活動において、「会社の透明性が高い」「人材育成を重視している」等とアピールしている会社はたくさんありました。けれども、本当に中身が伴っているかどうかは外からでは分かりにくいように感じます。ソフテックに入社して、ソフテックのその言葉には偽りは無かったと思っています。

3.日報報告の重要性

ソフテックにおいて無くてはならないものはLotus Notesというグループウェアです。
グループウェアとは情報共有のためのシステムのことで、日報だけでなく勤務記録届Flex(※1)、出張予定DB(※2)等、様々なDB(データベース)が存在します。Notesを利用することで情報共有が出来るだけでなく、各社員の状況把握が簡単になる、仕事の効率が上がるというメリットがあり、私は入社初日にNotesについて説明を受けた時にその有用性に感心しました。入社式での社長のスピーチにおいて「ノーツはソフテックの命」とまで社長が仰っていた意味を理解できました。Notesでは財務内容も全社員が知ることが出来るようになっており、透明性が行き届いていると思います。

ソフテックでは日報での報連相(報告・連絡・相談)を特に重視し、新入社員は、1日1回は日報報告を行うことになっています。プログラミングでうまくいかない部分があり、丸一日悩んだ挙句に解決できなかったことを日報報告に書いた次の日、それまで挨拶するぐらいであまり会話をしたことの無い先輩社員から、日報の返信でアドバイスが来ていました。返信のアドバイス通りにやってみると今まで全然うまくいかなかった部分が簡単に解決し、感謝すると同時にほっとしました。もしNotesが無かったら解決にもっと時間が掛かってしまっていたかもしれません。

今まで研修を行ってきた中で、日報報告に関して学んだことを紹介します。

・報告は早めに行う。

以前、進捗が思わしくない時に「今は作業が難航しているが問題が解決したら、作業が進展したことを報告しよう」と思ったことがあります。しかし、実際に問題を解決するまでに時間が掛かってしまった結果、適切な報告を行うことが出来なかったことがありました。
作業が進展したという報告が良い報告だと勘違いしていたことが原因です。

・正直に書く。

作業がうまく進んでいない報告をすると、そのことについて追及されると誤解していたことがありました。そのため順調に進んでいる部分だけを報告にまとめ、進み具合が思わしくない部分は遠まわしに表現してしまっていました。
実際はうまくいっていないことを書くのは悪いことではなく、状況を報告に書かなかったことで最善の対応が出来なくなることが問題だと知りました。順調に進んでいない状況をいち早く報告すれば、手遅れになる前に対策を講じることが出来るからです。

・説明不足に気を付ける。

順調に進んでいない作業があった場合は、その事実のみを報告するだけでは不十分でした。順調に進まない原因、解決する方法、さらに解決に要する時間も予測し明記する必要があり、報告時には報告に不足している点は無いか気を付けています。

学生時代は報告をするという習慣がなかったため深く考えたことがなかったのですが、ソフテックに入社し研修を進めていくうちに社会人としての常識が少しずつ身に付いてきたと思います。

4.電話対応

入社後研修の一環として、優先的に新入社員が電話の応対をします。基礎研修の時に一通り電話対応を内線電話で練習し、マナーについて学習を行いました。しかし、実際に電話に出てみると思っている通りの応対が出来ず難しいと感じました。
初めのうちはお客様からの電話を取ることに緊張し、その緊張のあまり電話に出てもお客様の名前や会社名をうまく聞き取ることが出来ないことがありました。日本語のはずなのに日本語では無い言葉のように感じました。嘘のような話ですが本当の出来事です。
今では経験を積むことが出来たおかげで、苦手だった電話対応も自然にこなせるようになりました。

5.入社後研修

新入社員それぞれ入社後研修カリキュラムに違いが存在し、私の場合はVisual C++でのWindowsプログラミングの研修を進めていきました。Windowsプログラミングを上達したいと望んでいたので、私は入社後研修に一層期待を持ちました。

入社後研修では、ソフテックのプログラム開発手法に沿った開発手順でプログラム作成課題を行っていきました。その手順とは以下のようなものです。

(1)
外部設計書作成
(2)
内部設計書作成
(3)
コーディング
(4)
試験項目書作成
(5)
試験作業
(6)
最終DR(デザインレビュー)

設計と書類作成の工程が半分を占めています。また、各設計書の作成時には上司と設計書のレビューを行いました。それまでの私のプログラム製作の経験では、設計書を作成してからプログラム作成を行うということは行わなかったので、開発の初めに全ての外部仕様を確立する設計作業は難しく思えました。

学生時代に行ったプログラミングでは、作業に関わるのは自分一人だけであり、設計書を作成しないで完成品に向けてコーディングとテストを繰り返していくだけでもプログラムを作成できました。
しかし、業務で開発するプログラムというのは大規模であり、複数人が一つのプロジェクトに参加して作業をすることは普通です。そのような状況では作業者全員の認識の一致や情報の共有が欠かせません。もし認識のずれが発生していたら、途中で作業のし直しをする必要が出てきます。従って初めに仕様を確立し設計を行い、デザインレビューをすることが重要と学びました。

次に、入社後研修で作成したプログラムの中で印象に残っているプログラムについて話してみたいと思います。そのプログラムは2台のPCで同じプログラムを動かし、シリアルケーブルを使用して1対1でチャットを行うプログラムです。

シリアルポートを用いたチャットプログラムの構成図
システム構成図

作業を開始するにあたって、シリアル通信を扱うのは初めてだったので、まずシリアル通信について勉強をしました。その結果、PC同士のシリアル通信はRS-232Cの規格のクロス・ケーブルを用い、PCのCOMポートを通じて通信を行うことが分かりました。
外部設計と内部設計を終えコーディングの段階に入り、インターフェイスと送受信する処理を作成しました。文字を入力して送信ボタンを押した瞬間、受信側のプログラムが強制終了してしまいました。原因は受信部の処理に問題があったことにありました。
受信部を正しく作り直し再び通信を行うと、強制終了は発生しなくなりましたが、今度は稀に文字化けが発生していました。原因を調べてみると、定期的に受信を行っているタイミングと文字の送信のタイミングが重なってしまうと、文字化けが発生することが分かりました。つまりタイミングが重なって一つの送信データが分断されても、元のデータに復元する仕組みが必要ということでした。
その仕組みを追加しプログラムが完成したように思っていたのですが、今度は送信ボタンを連打すると押した回数分の文章を受信側が表示していない事実が判明しました。再度修正を行い動作テストを重ね、ようやく正しく動作するチャットプログラムが完成しました。
プログラミング技術はまだまだ熟練レベルには遠いですが、作成したプログラムが思うように動作した時は達成感があり嬉しかったです。

研修期間の終わりには、研修のまとめとして東京の本社で入社後研修発表会があり、今までの研修を振り返る機会がありました。同時に、他の新入社員の方々が行っていた入社後研修の成果を知ることも出来て、良い刺激になったと思います。
ソフテックでは入社後研修だけでなく、この他にも入社前研修、他の企業との新入社員合同セミナー、資格取得支援というように、各方面において社員の教育に力を入れていることを実感できました。

6.おわりに

4月に入社してから3ヶ月間様々なことを学んできました。プログラミング技術だけでなく社会人としての一般常識、行動規範も学ぶことが出来ました。先輩社員のご指導のおかげもあって、入社した頃より飛躍的に成長出来ていると思います。これからも常に向上心を持ち続けて技術を習得していくことで、早く一人前になれるように頑張っていきたいです。

拙い文章ですが最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。

(M.I.)

[注釈]
※1
ソフテックにおけるタイムカードの代わりで、各自が勤務時間の記入をします。
※2
出張予定を記入するデータベースで、各社員の出張状況が一目で分かります。

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